プレスリリース配信元:株式会社エムステージグループ
「水を飲む時間も…」医師が求める公平なシフトと代休制度
医療人材総合サービス、事業場向け産業保健支援を提供する株式会社エムステージ(東京都品川区、代表取締役:杉田雄二)は、エムステージが運営する『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』の登録医師のうち677名に「年末年始」に関するアンケート調査を実施しました。

◼︎調査背景
年末年始は多くの人にとって休暇や帰省の時期である一方、医療現場では急患対応や当直が続き、平常どおりの診療体制を支える医師も少なくありません。医師の働き方改革の施行により、ライフワークバランスを見直す気運が高まるなか、医師の年末年始の勤務実態はどのようになっているのでしょうか。印象に残っているエピソードとあわせてアンケート調査を実施しました。
◼︎調査結果のサマリー
◯年末年始の勤務実態
・約4人に1人は年末年始に休暇を「取らない」
・勤務予定は約半数、年末年始ともに勤務は約3割
◯年末年始の医療現場の実態と改善への要望
・「水を飲む時間も…」年末年始の医療現場の実態
・医療現場が望む「公平なシフト」と「代休制度」の整備
◯転職時の年末年始休暇の重要性
・約8割が転職時に年末年始休暇を重視
◼︎年末年始の勤務実態
1.約4人に1人は年末年始に休暇を「取らない」
今年の年末年始において、57.8%の医師が休暇を「取得予定あり」と回答する一方で、約4人に1人は「取得予定なし」と回答する結果になりました。「取得予定なし」と回答した医師の休暇を取らない理由としては、「勤務先に休暇制度がない」が最も多く、次いで「収入を優先したい」「他のスタッフに迷惑がかかる」という回答が多い結果となりました。


2,勤務予定は約半数、年末年始ともに勤務は約3割
休暇取得状況や、年末年始の勤務先の稼働状況など、様々な状況のなかで「年末年始とも勤務予定」の医師は28.1%、「年末のみ勤務予定」の医師は12.4%、「年始のみ勤務予定」の医師は7.1%となり、半数近くの医師が年末年始も勤務予定であることがわかりました。

◼︎年末年始の医療現場の実態と改善への要望
3.「水を飲む時間も…」年末年始の医療現場の実態
年末年始の勤務で印象的だったエピソードとして、「水を飲む時間もないほど忙しかった」「15時間救急外来から出られなかった」といった声が寄せられました。一方で、「豪華なおせちをいただき、感動した」など特別な対応に関する声もありました。
Q. 年末年始の勤務で印象に残っているエピソードを教えてください。(フリー回答)
■勤務担当の決め方に関するコメント
・先輩から休みを選ぶため、1~2年目は年末年始当直勤務でした。[30代後半/耳鼻いんこう科]
・大学病院医局では、入局1年目の医師が大晦日に当直に入る伝統があった。[40代前半/呼吸器内科]
・当直はくじ引きであるが、2年に1回はあたる。[50代後半/一般外科]
■当日の状況に関するコメント
・インフルエンザの大流行があり、朝から夕方まで休憩なく働いた。[40代後半/一般内科]
・年末年始は急性アルコール中毒、転倒で怪我などが急増する。[60代前半/一般内科]
・収入確保のために年始の外来をしたが、後悔する忙しさだった。[50代前半/消化器内科]
・大晦日に休日診療当番になり、水を飲む時間もないほど忙しかった。[50代前半/一般内科]
・年末年始は、大抵食事をする暇もないほど患者がごった返し、辛すぎた。[30代後半/消化器内科]
・大みそかの救急外来で、15時間救急外来から出られなかった。[60代後半/一般内科]
・埼玉+千葉の広範囲をカバーする往診待機バイトで、9時間で15箇所に往診。[30代後半/耳鼻いんこう科]
・救急外来がパンクしたため、全く帰ることができず6時間残業した。[20代後半/検診・ドッグ]
・かなり忙しかったり、かなりヒマだったり。[60代前半/一般内科]
■報酬に関するコメント
・大学病院で年末年始に救急外来も病棟管理も対応したが1円も給与が出なかった。[30代後半/呼吸器内科]
・なんのサポートもなく、インセンティブもなかった。[40代前半/一般内科]
■その他
・当直で豪華なおせちをいただき、感動した。[60代後半/一般外科]
・お蕎麦やおせちが検食で支給されるため、お正月を迎えられます。[50代前半/一般内科]
4. 医療現場が望む「公平なシフト」と「代休制度」の整備
来年以降の年末年始の勤務体制について、医療機関に改善を望む点として、「公平なシフト体制の確立」や「年末年始勤務者への代休制度の整備」を求める声が多く寄せられました。
Q. 来年以降の年末年始勤務体制に関して、医療機関に改善してほしい点があれば教えてください。(フリー回答)
■公平性に関するコメント
・前年度の年末年始のシフトを踏まえて、来年度のシフトを決めてほしい。[30代後半/脳神経外科]
・他の常勤医も当直をして欲しい。当直をやる医師が極端に偏っていて不公平。[30代後半/消化器外科]
・当番日数は公平に。[50代後半/一般外科]
・医師の間で不公平感なく休みを取らせてほしい。[40代後半/循環器内科]
・公平なシフト体制の確立。[40代後半/一般内科]
■代休に関するコメント
・年末年始に働いたら、その分休みが取れる方がいいと思います。[60代後半/一般内科]
・年末年始の勤務担当には、必ず代休を与えてほしい。[60代前半/麻酔科]
■報酬に関するコメント
・年末年始に出勤する医師やスタッフの手当の増加。[60代前半/消化器内科]
・給料を上げて、働いた人に不平等感がないようにしてほしい。[50代前半/一般内科(訪問診療]
・診察・対応した人数でインセンティブを考えて欲しい。[40代後半/一般内科]
■その他
・家族のいる希望者は休暇を優先的に取らしてほしい。[30代後半/消化器内科]
・非常勤を雇うなどして、普段実家に帰れない医療者に休暇を取らせて欲しい。[60代前半/小児科]
・コメディカル含めて情報共有がしっかりしているとありがたいです。[30代後半/腎臓内科]
・年末年始の当直医を3.4ヶ月前には決めてほしい。[50代後半/一般内科]
◼︎転職時の年末年始休暇の重要性
5. 約8割が転職時に年末年始休暇を重視
転職をする際に、年末年始の休暇の有無や取得しやすさを「かなり重視する」医師は35.2%、「ある程度重視する」医師は45.8%となり、約8割の医師が年末年始休暇を転職先の判断材料の一つにしている結果となりました。

■ アンケート調査概要
・「年末年始」に関するアンケート
・調査対象:株式会社エムステージが運営する『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』に登録する会員医師
・調査日:2025年11月19日~11月26日
・調査方法:webアンケート
・有効回答数:677
※引用・転載時には「株式会社エムステージ」とクレジットを明記下さい。
■ 医師求人サイト『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』について
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『Dr.転職なび』:https://tenshoku.doctor-navi.jp/
『Dr.アルなび』:https://arbeit.doctor-navi.jp/sh
医師へのアンケート調査をはじめ、お役立ち情報も豊富に掲載しています。
株式会社エムステージ
「すべては、持続可能な医療の未来をつくるために」をグループビジョンに、医療従事者のキャリア支援・医療機関向け採用支援と事業場向け産業保健サービスを提供しています。
<会社概要>
商 号:株式会社エムステージ https://www.mstage-corp.jp/
代表者:代表取締役 杉田 雄二
設 立:2003 年 5 月
所在地:〒141-6005 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower5階
事業内容:医療人材総合サービス、事業場向け産業保健支援
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