深刻な経営不振で一部区間の廃止が検討されている富山地方鉄道の本線について、黒部市の自治会や観光の関係者などが全線維持するよう新田知事に要望しました。

要望を行ったのは、黒部市自治振興会連絡協議会の会長や、黒部・宇奈月温泉観光局の代表理事など8人で、新田知事に要望書を手渡しました。

要望では、富山地方鉄道が廃線を検討している滑川~宇奈月温泉の区間について買い物や通勤・通学に加え、黒部峡谷を訪れる観光客の移動手段として重要だとして、維持するよう求めています。

*黒部・宇奈月温泉観光局 川端康夫代表理事
「宇奈月温泉には年間約30万人が宿泊し、約10%がインバウンド。周遊の観光ルートが維持できるよう鉄道網維持に尽力いただければ」

これに対し新田知事は、今シーズンの黒部峡谷鉄道のインバウンドの利用が過去最高だったことに触れ、良い流れを保ちながら黒部宇奈月キャニオンルートの開始に繋いでいきたいと応えました。

富山地鉄の本線を巡って県と沿線自治体は新魚津~宇奈月温泉間は存続させることを前提に、全線を維持する場合とあいの風とやま鉄道との並行区間である滑川~新魚津駅間を廃止する2つのパターンで議論するよう地鉄側に提案していて、来年度結論が出される見通しです。

富山テレビ
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