テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、秋の風物詩「イチョウ」に隠された、意外な豆知識と注意点についてです。
イチョウの語源は、あの鳥だった!「古山圭子のココ行こやん」
この日、古山さんが訪れたのは、宮崎市にある生目神社。見事な大イチョウが黄色い絨毯を作り出していました。

「黄色い絨毯もあったんです。ほら、綺麗ですよね」と、美しい景色を紹介する古山予報士。ここから、恒例の「お天気クイズ」が出題されました。

古山予報士:
イチョウという名前、ある動物の体の一部が語源になっているんですけれども何の動物でしょうか?
児玉アナが「アヒル?」と答えると、古山さんは「アヒルかな、2文字の鳥なんですけど…」とヒントを出します。

正解は…「鴨(かも)」でした!
古山予報士によると、イチョウの葉の形が鴨の足(水かき)に似ていることから、中国語で「鴨脚(ヤーチャオ)」と呼ばれていたそうです。この「ヤーチャオ」という言葉が日本に伝わる過程で、「ヤーチャオ、イイチャオ、イチョウ…」と変化していったのだとか。

古山予報士は、自身で描いた鴨のイラストに、生目神社で許可を得て採集したイチョウの葉を当てはめて見せてくれました。こうして見ると、確かにそっくりですね。

「ツルツルには注意を」落ち葉スリップの危険性
イチョウの語源という素敵な豆知識に続き、古山さんは少し表情を引き締めて、こう切り出しました。
古山予報士:
この葉っぱなんですけれども、触るとツルツルしているんですけれども、このツルツル、実は注意が必要なんです。

植物の葉の表面は、乾燥から身を守るために油の層でコーティングされています。特にイチョウは油分が多く、この油分が雨に濡れると溶け出して、路面を非常に滑りやすくしてしまうのです。その滑りやすさは、なんと「雪道や凍った道と同じくらい」だといいます。
美しい落ち葉の絨毯も、雨が降ると危険なスリップの原因に変わってしまうのですね。古山予報士は、雨の日の運転ではスピードを落とし、安全運転を心がけるよう呼びかけていました。
雨のサインは空から。
落ち葉スリップの原因となる雨。実は、その日の朝の空にサインが現れていたようです。

古山予報士が、視聴者から寄せられた一枚の写真を取り上げました。
こちらは、都城市にお住まいの「ジロジロぺったんさん」が午前9時ごろに撮影した空の写真です。高千穂峰の上に、帽子のような雲がかかっています。これは「笠雲(かさぐも)」と言って、天気下り坂のサインとなっています。この雲が、雨が降ることを教えてくれていたのですね。
普段何気なく見ている季節の風景にも、面白い由来や知っておくべき知識が隠されています。天気予報を参考にしながら、安全に季節の移ろいを楽しみたいですね。
(テレビ宮崎)
