佐賀市の老人ホームで入居者に暴行し死亡させたとして傷害致死の罪に問われている元介護士の男に検察は懲役10年を求刑しました。
起訴状などによりますと佐賀市に住む元介護士で無職の下津浦弘平被告36歳は今年5月、勤務していた老人ホームで入居者の80代の男性の腰や胸を複数回踏みつけるなどの暴行を加え死亡させたとして傷害致死の罪に問われています。
下津浦被告は起訴内容を認めていますが、「けがをさせたという認識はなく被害者の異変は自分の暴力が原因ではないと思った」などと述べていました。
裁判は10日結審し、検察側は「助けを求められない、逃げ場のない状況で、結果的に命を落とす一方的かつ執拗な暴行であり非常に悪質」などとして懲役10年を求刑しました。
一方、弁護側は「業務を終えられないことへの強迫観念からパニック状態に陥ったことによる突発的な犯行」などとして懲役8年が妥当であると主張しました。
判決は12月17日に言い渡される予定です。