クリスマスに向けて、ケーキを予約したという人も多いかもしれません。

しかし、今年はクリスマスケーキに欠かせない「イチゴ」に異変が起きています。

訪ねたのは、福岡県福津市にあるイチゴ農園です。

◆くわの農園 桑野由美さん
「うちで育てているのは全部あまおうです」

福岡県のブランドイチゴ「あまおう」。

現在、収穫時期を迎えていますが、今シーズンは異変が起きているといいます。

◆くわの農園 桑野由美さん
「夏の暑さが一番影響している。花芽分化が遅れた影響で、全体的に実がなるのが遅くなっている。どうしても量が(いま)少ない」

夏の猛暑で苗の成長が進まず、収穫の時期も遅れているといいます。

◆くわの農園 桑野由美さん
「ちょうどクリスマス商戦から年末商戦にかけて、イチゴが足りない状況が続いてくる。どうしても(イチゴが)足りないので、全体的に高値になっていくのではと思っている」

こうした中、すでにイチゴの価格高騰に頭を悩ませている店も…

◆パティスリーヨシカ 藤田佳彦 オーナーシェフ
「イチゴがちょっと高いなという感じですね」

福岡市南区にあるケーキ店では、クリスマスケーキを3種類用意していますが、原材料の高騰などで今年は去年より100円ずつ値上げしました。

今後は、クリスマスで需要が高まるにつれ、イチゴの価格がさらに上がる見込みだといいます。

◆パティスリーヨシカ 藤田佳彦 オーナーシェフ
「一番最高値で(1パック)2000円くらいになるのではないかと言われています。クリスマスのパンフレットは10月くらいから受付を始めるので、実際は夏くらいに作る。1パックこれくらいの金額だろうなという予想のもとで値付けをしている。(イチゴ1パック)2000円とかになっちゃうと全然価格の値付けが変わってくる」

帝国データバンクによりますと、クリスマスケーキの原材料は軒並み値上がりしていて、イチゴの価格は前の年と比べ1割から3割高くなっています。

その影響でケーキの平均価格は4740円と、前の年と比べて179円高くなっています。

ただ、この店ではさらなる値上げは行わずになんとか乗り切りたい考えです。

◆パティスリーヨシカ 藤田佳彦 オーナーシェフ
「ドキドキはしていますけど、クリスマスは1年のしめくくりみたいな感じなので、いつも来てくださっているお客様にどれだけサービスできるのかと考えているので、仕方ないかなと思っている」

こうしてケーキ店がイチゴの価格高騰のあおりを受ける中、製パン大手の「山崎製パン」が販売しているケーキが注目されています。

それがこちら…イチゴが乗っていない「真っ白な」ケーキです。

トッピングを無くすことでリーズナブルな価格に…

4人から6人分とされる「5号サイズ」で2160円とお手頃です。

クリスマスの楽しみの1つでもあるクリスマスケーキ。

今年は懐事情に合わせてケーキを選択する動きも出てきそうです。

テレビ西日本
テレビ西日本

山口・福岡の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。