フィリピンを拠点とする犯罪グループ「JPドラゴン」のメンバー6人がニセ電話詐欺などに関わった疑いで8日、再逮捕されました。
一連の事件で6人が逮捕されるのは5回目で、6人は容疑を認めているということです。
再逮捕されたのは「JPドラゴン」のメンバーでいずれも住居不定・無職の三本竹朗容疑者(28)、松本直人容疑者(36)、石川光里容疑者(45)、森廣将人容疑者(38)、山根麟太郎容疑者(27)、天野翼容疑者(31)の6人です。
県警組織犯罪捜査課によりますと再逮捕の容疑は、実行役などと共謀して2022年10月、岐阜市の当時87歳の男性宅に警察官になりすまして電話をかけたあと男性宅でキャッシュカード6枚を盗んだ上、これらのキャッシュカードを用いてATMから現金約111万円を不正に引き出して盗んだ疑いです。
調べに対し6人は、電話をかける「かけ子」や現金を引き出す「受け子」、それらを勧誘する「リクルーター」、指示役などとして関わったと容疑を認めているということです。
6人はフィリピンを拠点とする犯罪グループ「JPドラゴン」のメンバーで、現地の「ピンクハウス」と呼ばれる拠点で活動していました。
警察によりますとピンクハウスは2階建ての一軒家で、主に2階の個室で「かけ子」がウソの電話をかけ、1階の大広間では自炊の食事などをしていました。
また、見張りや拘束はなく出入りは自由で、主に午前8時ごろから午後6時ごろまでが“業務時間”となっていたということです。
拠点からは福岡など地名ごとに分けられた約20万人分の住所録が押収されていて、警察は「JPドラゴン」による犯行で全国で少なくとも約9億円の被害を確認しています。
5月にフィリピン当局に身柄を拘束された6人を9月に福岡県警が逮捕し、身柄を移送して捜査を進めていて、一連の事件での逮捕は5回目となります。