山陰地方の冬の夜を彩る催しが各地で企画されている中、鳥取・境港市と島根・松江市の玉造温泉で楽しめる夜の影絵散策を紹介。
境港市では、ゲゲゲの鬼太郎などでおなじみの妖怪がクリスマス仕様に、そして松江市では、朝ドラで話題の「怪談」をモチーフにした影絵が夜の街を彩っている。
境港市の“妖怪”たち 一足早くクリスマス気分
境港市の水木しげるロードでは、ゲゲゲの鬼太郎などにも登場する約180体の妖怪の像が並んでいる。
そんな中、昼間のにぎわいとはまた違った夜の楽しみ方がある。
日没後…歩道のあちこちに妖怪たちの影絵が映し出される演出が始まっている。
12月2日からは、この時期恒例のクリスマスバージョンの影絵が登場。
ねずみ男は、クリスマスプレゼントを抱え、猫娘はケーキを持ち、鬼太郎には七面鳥の丸焼きが添えられるなど、妖怪たちも一足先にクリスマスモードに突入している。
クリスマス仕様の影絵は全部で8種類。
通常バージョンの影絵とともに、夜の水木しげるロードを散策する人々を楽しませている。
境港市観光振興課の高田麻加さんは「1か月間しか投影されない限定のものになっているので、ちょっと夜は寒いですけど、お散歩しながらクリスマスを感じてもらえたらと思います」と話す。
“怪談”モチーフの新作影絵が登場 玉造温泉街を彩る
松江市の玉造温泉では、2025年から新たな影絵が登場している。
今回のテーマは「怪談」だ。
小泉八雲の作品がドラマ化され話題になっていることから、「怪談」をモチーフにした影絵が制作された。
「雪女」や「耳なし芳一」など、小泉八雲の有名な怪談作品をモチーフにした5種類の影絵が、夜の温泉街を歩く人々を驚かせている。
これらは2024年まで投影されていた神話をテーマにした3種類の影絵とともに、玉造温泉の夜の街歩きを楽しく演出している。
玉造温泉旅館協同組合の内田哲生事務局長は「街を歩いてもらって、街の良さ、温泉の良さを楽しんでいただければと思います」と落ち込みがちな冬場の観光客の訪問を期待している。
冷えた体を温める足湯で締めくくり
玉造温泉での影絵散策の後は、温泉街の姫神広場にある足湯で体を温めるのがおすすめだという。
この足湯は24時間利用可能で、夜の散歩で冷えた体をじんわりと温めてくれる。
茨城から訪れた観光客は「たまらないですね」と、足湯の心地よさを実感していた。
境港市の妖怪影絵のクリスマスバージョンは12月26日まで楽しむことができる。
玉造温泉の怪談影絵は終了時期が未定で、少なくとも1年以上は続けられる予定だ。
幻想的な影絵の世界を楽しみながら街歩きをするのも、冬の楽しみ方のひとつかもしれない。
(TSKさんいん中央テレビ)
