瀬戸内海で養殖のカキが大量に死んでいる問題で、香川県内有数の産地、さぬき市の漁協関係者が12月3日、事業継続のための金銭的な支援などを求める要望書を市長らに提出しました。

(岡水産 岡秀樹さん)
「9割方死んでいる。カキ養殖の歴史が70年くらいになるが、こんなことはあまりなかったのではないか」

こう嘆くのは、さぬき市で30年にわたりカキの養殖を行う岡秀樹さんです。本格的な水揚げは11月から始まっていますが、そのうちの約9割が死んでいるといいます。売上も例年の約2割にとどまっていて影響は深刻です。

(岡水産 岡秀樹さん)
「去年は前半、身が大きくなっていなかったが死んでいなかった。去年は死んでいなかったので年明けからカキも大きくなって良かったが今年は9割方死んでいるのでちょっと厳しい」

こうした状況を受け、さぬき市の漁協関係者が3日、市役所を訪れ、大山茂樹市長らに要望書を提出しました。

要望では、事業継続のための金銭的な支援のほか原因究明のための海洋調査、国に対して、支援を求める意見書を提出することなどを求めています。

(鴨庄漁協 山本浩智組合長)
「これだけ死んだのは高校卒業してずっとやっているが初めて。融資的なところが第1だと思う」

(さぬき市 大山茂樹市長)
「生活ができないという訴えも聞いたのでそういったことをまず国・県と協議していきたい」

さぬき市では、毎年2月に行われていた食のイベントがカキの量が確保できないという理由から中止になるなど影響が広がっています。

岡山放送
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