地元企業と連携し防災バッグのデザインを考える授業が岡山市の大学で行われました。バッグの材料は、役目を終えたあの制服です。
12月2日、岡山市の就実大学教育学部で行われたのは、防災バッグのデザインを考えるグループワーク。官公庁の制服などを手掛ける倉敷市の大和被服と連携した授業です。
(森下花音アナウンサー)
「バッグの材料は、役目を終えた「消防服」。岡山市では、年に1000着近くが廃棄されているということです」
テーマは「子どもたちに楽しんで持ってもらえる防災バッグ」。学生たちは、消防服のアップサイクル事業も行う大和被服のアドバイスを受けながら、消防服の防火性や防水性を活かしたアイデアを出し合いました。
(学生)
「あまり凸凹していると避難する際には邪魔かもしれない」
「邪魔にならないのは前提」
「この辺りにライトが付いていてもいい」
「四角いバッグにして、開いた時に避難所などでレジャーシートのように広げられたら防水機能も付いているしいい」
「災害は怖いイメージがあるが、バッグをポップなデザインにして子供でも使いやすくなるのでは」
学生たちが考えた防災バッグは今後、試作を繰り返しながら完成させる予定です。
(大和被服 畑利昌専務取締役)
「ワクワクする防災バッグが手元にあったら家に帰って話をするでしょ。友達にも。そして防災のことを考える。そういうことは防災教育にはすごく重要」
「学生と初めてワークショップをすると、消防服というだけで皆すごくテンションが上がる。着てみて「格好いい」と。そこがこの取り組みの必要性というか、今後必ずこの感情を生かしたものづくりや事業展開が求められていると改めて、きょう強く痛感した」
「環境面においても非常に効果的な取り組みにつながる」
大学では2027年度末まで大和被服との共同研究を行うことにしていて、学校での防災教育や、子供たちにもたらされる心理的効果の研究などに活用していくということです。