宮城県登米市の長沼で、大量のヘラブナが死んでいるのが見つかり、沼を管理する県は12月1日、回収作業に着手しました。

11月26日、釣りに訪れた人が、長沼の南西部の用水路の水門で、大量のヘラブナの死骸を見つけました。

県によりますと、その数は1000匹以上ということです。

水質などについても分析中ですが、大量のヘラブナが一度に狭い用水路に集まったことによる、酸欠が原因とみられています。

長沼では80年ほど前から、資源保護のため、ヘラブナやコイ、ウナギなどが放流されていますが、魚が大量に死んだのは初めてだということです。

長沼漁業協同組合 阿部正一組合長
「これだけのフナが死ぬということはフナに申し訳ないなと思って、本当に悲しく思いますし、しっかりと調査をしながら、県などいろんな所と話し合い、二度とこういうことがないようにやりたいと思ってます」

長沼漁協の阿部組合長は、今後の調査が必要とした上で、沼で漁や工事に携わる人の行動が原因で、狭い用水路にヘラブナが集まった可能性があると指摘します。

長沼漁業協同組合 阿部正一組合長
「船外機を付けて高速で走ると間違いなくフナは混乱します。ですから一カ所に集まっていれば、そこからフナは混乱して逃げるので、こういうことは起きると思います」

長沼漁協では、詳しい調査を進めた上で、船外機を使った船の速度を抑制し、ヘラブナを刺激しないようにするなど、対策を検討したいとしています。

県は12月1日から3日間の日程で、死骸の回収にあたる予定です。

仙台放送
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