12月1日から始まった静岡市議会11月定例会の質問戦。
中でもアリーナ建設や新スタジアム構想など、大型事業の進捗状況についてどのような論戦が交わされるのか注目されています。
ただ、ここに来て表面化しているのが議会側の難波喬司 市長に対する不信感です。
先週には清水庁舎の移転をめぐり議員に対する説明会が開かれましたが、難波市長が議会を差し置いて住民や報道機関に先行して説明したことを問題視。
共産党静岡市議会議員団
内田隆典 議員(11月26日):
議会に根回しをしろとは議員のみなさん言ってない。しかし、必要なことは事前に説明して欲しい
しかし、難波市長は…。
静岡市・難波喬司 市長(11月26日):
議会への説明のタイミングは私は問題ないと思っているので、そこは見解の違いだと思う。なぜ議会に対して先に説明しなければいけないのか?私はそう思っていない
この発言に怒りをあらわにしたのが最大会派のベテラン議員です。
自民党静岡市議団・鈴木和彦 議員(11月26日):
我々は市民の代表として議会に来ている。「あれは一体どうなっているの?」「これからどうなるの?」と(市民から)聞かれた時に、我々は「わかりません」とそんなことはできない。あなたが市民に向かって言うことについては我々も十分知ってた上で、その(市長の)後ろにいて一生懸命応援していることが市民にわからないとおかしい。そこが別々に走っていていいんですか?それは訂正して欲しい
静岡市・難波喬司 市長(11月26日):
(市民への説明と)同時であってもいいし、1日前でもいいしあるいは1日後でもいい。これが1週間も2週間も説明しないというのならともかく、ちゃんと議会には説明したいので時間を取って下さいとお願いして、きょうになっている
こうした中、議会側は1日の質問戦でも情報を共有する姿勢をしっかり持つよう念押ししました。
自民党静岡市議団・島直也 議員:
今回の清水庁舎移転についても自民党市議団として応援している。だからこそ行政と議会が両輪となって市民の理解を深めながら進めるべき大切な事業だと考えている
静岡市・難波喬司 市長:
議員がこの問題について誰が利害関係者なのか、そして議員・議会の役割は何なのか明快に発言した。その内容について共感するとともに大いに敬意を表したい
車の両輪に例えられることも多い市長と議会の関係。
なれ合いではなく是々非々の姿勢が求められていることは言うまでもありませんが、緊張感だけでなく市政を前進させるために何よりも信頼感の醸成が喫緊の課題となっています。