「真面目でおとなしい性格」
「おっとりしていて明るくない感じ」
「家が厳しくゲームとか禁止だった」
11月16日、港区赤坂で音楽ライブに出演予定だった40代女性の腹などを刺した殺人未遂容疑で逮捕された陸上自衛隊・朝霞駐屯地所属の自衛官・大津陽一郎容疑者(43)を知る人の、容疑者の印象です。

11月22日午後2時半すぎ捜査員に連れられ、警察署に入る大津容疑者。フラッシュに気づくと、顔を隠す素振りをする場面も…。

翌23日の送検時には、グレーのスウェットにマスク姿で終始顔をふせています。
大津容疑者は、警察の調べに対し被害者とは「約9年前にSNSで知り合い交際していた」と話す一方、容疑については否認しているといいます。
2人の間にいったい何があったのでしょうか。
4回の着替え…大津容疑者の“異様な行動”とは
事件発生前後、大津容疑者の多くの“異様な行動”が防犯カメラに捉えられていました。

田中良幸リポーター:
大津容疑者とみられる男は、事件の2時間半ほど前にこちらの現場のビルに複数回出入りをし、その後、隣との建物の間に隙間があるんですが、この間に身を寄せビルの出入り口の様子を伺っていたということです。
音楽ライブに出演予定だった40代の女性を待ち伏せし、ビルの隙間で機を伺っていたと見られている大津容疑者。
防犯カメラには、被害女性が載ったポスターに、スプレーでバツ印を書いている男の姿が映っていました。

その後、女性が現れると、腹や手などを刺し重傷を負わせたとみられています。
田中良幸リポーター:
犯行後に大津容疑者とみられる男は100mほど離れたところに止まっていた自転車に乗り逃走していきました。その後複数回曲がって大通りに出て、最終的に青山方面に向かったということです。

事件現場付近の防犯カメラに映る黒っぽい服に白い靴を履き自転車で走り去る男…、この人物が大津容疑者とみられています。
その後、男は新宿区や練馬区などを自転車で逃走、向かったのは朝霞駐屯地でした。

自転車で逃走していた大津容疑者は、その後どこにも寄らずに約1時間半かけて20kmほど離れた朝霞駐屯地に入る姿が防犯カメラに捉えられていました。

警察によると男は、事件当日の朝、駐屯地を出発してから犯行後に駐屯地に戻るまで、4回は服を着替えているといいます。
女性とは「9年ほど前にSNSで知り合った」と供述している大津容疑者。
23日、大津容疑者の自宅から被害者とみられる女性と2人で写る写真が押収されたことが分かりました。誕生日を祝うような写真で、数年前に飲食店で撮影されたとみられています。
警察の調べに対し、大津容疑者は…、

<大津容疑者の供述より>
「自分に家族がいることは伏せ女性と交際していたが、ことし6月ごろに別れを切り出され、円満に別れた」
「トラブルは一切ありません」
陸上自衛隊によると、勤務態度は至って真面目だったとのこと。
警察によると、大津容疑者は被害者の女性を待ち伏せし犯行に及んだとみられています。
いったい、大津容疑者とはどのような人物なのでしょうか。
中学時代の知人が語る大津容疑者とは…
『サン!シャイン』は、大津容疑者の中学生時代を知る人物に話を聞きました。

大津容疑者を知る人:
――大津容疑者はどんな人物?
おっとりしたような子だけど、根暗というか明るくない感じ。
――家のルールとか厳しかった?
厳しいは厳しい。テレビは遅い時間見せないとかゲームは禁止とか
――友達関係は?
ゲームをツールでみんないろんな話しするから話合わなかったんじゃないかな
また、別の知人は…、
大津容疑者の知る人:
至って真面目でおとなしいような性格。ただ教育熱心な家庭で親が厳しかった。

大津容疑者は犯行に関して「私はやっていない」と容疑を否認しているといいます。
専門家に聞く「犯行前の容疑者の異様な行動」
大津容疑者と見られる人物は、犯行の2時間半前から現場のビルに複数出入りして、隣の建物との隙間から出入り口の様子をうかがっていました。
さらに50分ほど前には、被害女性が出演予定のポスターにスプレーなどで×印を入れ、その後、被害女性が現場に到着すると、靴をポリ袋のようなもので覆ったことが防犯カメラの映像などからわかっています。

この人物の行動について、元神奈川県警捜査一課長・鳴海達之氏に分析してもらいました。

大津容疑者と見られる男の行動には、「計画性と強い殺意」があったと見られ、靴裏をポリ袋で覆ったのは、血が付着して足跡が残ることを避けるための行動で、かなり計画的。
一方、ポスターに印をつけ痕跡を残したのは、抑えられない怒りがあったと思われ、強い殺意が感じられる。
警視庁は、朝霧駐屯地の家宅捜索を行いパソコンの他、衣服や手袋などを押収。動機など犯行の詳しい経緯を調べています。
(「サン!シャイン」11月24日放送より)
