高止まりが続いているコメの価格。
コメ専門業者の倉庫には大量の在庫が残されていました。
身長185cmの梶谷直史キャスターのはるか上までお米が積み上がっています。
この業者は、自社で生産したコメや地元農家から仕入れたコメをスーパーなどに卸しています。
倉庫に残っていたのは約2万俵、1200トンのコメ。
いつもの年であればこの時期に在庫であふれることはないといいます。
たけやま・伊藤享兆代表取締役:
期待された7年産の価格が思った以上に高かった。もうひとつは備蓄米、外国産米の影響があるのかなと思う。
農水省が発表した11月3日~9日のスーパーのコメ平均価格は5kgで4316円と過去最高値を更新。
そうした中で、消費者が特に価格の高い新米を買い控えたことで、倉庫に在庫があふれたのだといいます。
そのため、政府の経済対策で活用が見込まれるおこめ券に期待を寄せていました。
たけやま・伊藤享兆代表取締役:
質の良い銘柄米に手が届きやすくなる。おこめ券を使うことで買いやすくなる。(新米の)消費も増えていくと思う。
コメ高騰の余波は、別の食材にも及んでいます。
みそ造りに使うコメの価格も上昇し、都内の老舗みそ店では2025年の春ごろ、やむを得ず1割から2割ほど値上げし、現在もその価格のままです。
佐野味噌醤油・佐野記子若女将:
(味噌の)蔵元さんは正直何も悪くないじゃないですか。とにかくお米が高くてっていう。ただ、蔵元さんの方でもお米の値段が落ち着いたらまた価格は改定させていただきますという話はいただいてます。
都内の老舗和菓子店では、店で使うもち米のブランド米「こがねもち」の仕入れ値は10月、2024年の倍以上になったと聞きました。
和菓子商 三木家・鶴見松夫店主は「値段的に(28kg)1万2100円が2万9400円。休もうかと思った、冗談抜きで」と話しました。
もち米を作っていた農家が主食用の米に転作し、もち米の生産量が減少したことで価格が高騰。
「和菓子商 三木家」では、団子1本の価格を10月、110円から10円値上げ。
豆大福も20円の値上げに踏み切りました。
年末の時期は例年、大きな売り上げがあるといいますが、2025年は値上げの影響を心配しています。
店では値上げの範囲をギリギリまで抑えて年末を迎える考えです。