2022年に安倍元総理大臣を銃撃して殺害した罪に問われている山上徹也被告(45)の裁判員裁判で19日、妹の証人尋問が前日に続いて行われ、2002年に母親が自己破産して時のことについて、「銀行口座の残高がゼロになった」「私のお年玉を貯めたものでした」などと経済的な苦境に陥ったことを語りました。

またこうした困窮が原因で、山上被告の兄が大学進学が自由にできなくなったことや、妹自身も母親から「お金なんかないから自分でどうにかしなさい」と言われ、一度は進学をあきらめたことなども語りました。

■「私の、銀行口座の残高が、ゼロになったりしていました」

山上被告の妹は弁護側から2002年に母親が献金などの結果、自己破産したことについて、質問を受けました。

(Q.母親が2002年に破産しましたが、当時の経済状況について記憶していることは?)
【山上被告の妹】「破産前、クレジットカード会社から督促状が届いたり、電話がかかってきたり。

私の、銀行口座の残高が、ゼロになったりしていました。私のお年玉をためたものでした」


■兄が「『お前の献金のせいで、自分の進路を決められへん』と殴ったりするように」

また困窮が続く中で、山上被告の兄がおじから大学進学に向けて経済的な支援をもらったものの、厳しく指導を受けたために母親に暴力を振るうこともあったと述べました。

【山上被告の妹】「おじに予備校代を出してもらっていたけれど、進路はおじが厳しく決めていて、兄(法廷では実名)を厳しく叱責していた。

母に、『お前の献金のせいで、自分の進路を決められへん』と殴ったりするようになった。包丁を振り回したり、暴れたりすることもありました」

そして山上被告が兄の暴力を止めてくれることがあったものの、家庭には緊張感が漂っていたと述べました。

■母親から「お金ないから、自分でどうにかしなさい」も山上被告が大学進学勧める

そして妹自身が「14歳ぐらいの時」に進路について母親に相談すると、「『お金なんかないから、自分でどうにかしなさい。専門学校でも、行ったらいいんじゃないの?』と言われました」と説明。

その後、旧統一教会側から母親の献金について返金が始まった後、山上被告が大学に進学するよう勧めたことも明かしました。

【山上被告の妹】「できれば妹(法廷では実名)を行かせようと言ってくれて、私は大学に行けることになりました。徹也のおかげで大学に行くことができた」

関西テレビ
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