特定の場所にクマの出没が相次ぐ岩手県岩泉町では、11月18日も同じ個体とみられるクマが出没し、ライフル銃での駆除を担う警察のプロジェクトチームが初めて出動しました。
18日午前6時半ごろ、岩泉町岩泉の住宅街で柿の木の近くにとどまる親子連れとみられる2頭のクマを警察官が確認しました。
増子智絵美記者
「現在も柿の木の上のほうに、クマ1頭がとどまっています」
警察によりますと、この柿の木の近くではクマの出没が相次ぎ、17日も同じ個体とみられるクマ2頭が、約13時間にわたってとどまり続けていました。
近くには住宅が複数あり、自治体の判断で発砲することができる「緊急銃猟」ができないことから、警察は18日にライフル銃でクマの駆除を担うプロジェクトチームの8人を出動させました。
チームの出動は11月13日に改正国家公安委員会規則が施行され、警察がライフル銃でクマを駆除できるようになってからは初めてのケースです。
チームは午後1時過ぎから対応にあたりましたが、クマが高い位置にいて銃で狙えない上、日没になったことを受け、クマの駆除に至らないまま午後4時半ごろに対応を打ち切りました。
2頭のクマはその後も同じ場所にとどまりましたが、午後5時半ごろ、猟友会などによって追い払われたということです。
プロジェクトチームが19日も出動するかどうかについては、警察と町が現在協議を進めています。