クマの出没が後を絶ちません。新潟県五泉市では住宅街にクマが出没。緊急銃猟が行われたほか、小千谷市ではニシキゴイを食べるクマの姿が目撃されています。

■付近では目撃情報も…柿の木に登るクマを緊急銃猟で駆除

【齋藤正昂アナウンサー】
「こちらの家の裏に生えている柿の木にクマが登っている様子が発見されたといいます」

【石田重夫さん】
「びっくりした。はじめは、黒いナイロンが引っかかっているのかと思った」

クマが出たのは、五泉市小搦の石田重夫さんの自宅の敷地内です。

11月13日朝、石田さんが柿の木の様子を見に行ったところ、体長60cmほどのクマを発見したといいます。ただ、クマの痕跡を発見したのはこれが初めてではなく…

【石田重夫さん】
「落ちていた柿はクマが食べたのか分からないが、まるっきり一つもなかった。食べられていた」

付近では、ほかにもクマの目撃情報が相次いでいました。

【近くに住む人】
「何日か前、土手のところに子グマがいたと」

【近くに住む人】
「クマが出たのは3日前。この辺を行ったり来たりしていたのでは。いつ出てくるか分からないものだから怖い」

13日に発見されたクマは、その特徴から付近で目撃されていたクマと同じ個体とみられていて、石田さんの連絡を受け、市や警察・猟友会が現場に到着しましたが、クマはその後も柿の木に居座り、こう着状態に。

【齋藤正昂アナウンサー】
「付近には警察官が警戒にあたっていて、その手にはクマスプレーや盾が装備されています」

緊張感が高まる中、市が対応を協議した結果、緊急銃猟の実施を決定。地元の猟友会が発砲し、午後1時前に駆除されたといいます。

【石田重夫さん】
「気分が楽になった。3日間も家の中にばっかりいたものだから」

【近くに住む人】
「らくらくした。夜もよく寝られる」

ただ、五泉市ではほかの地区でもクマの目撃情報が相次いでいることから警戒を続けています。

【五泉市環境保全課 稲田秀利 係長】
「市内各地に出没して目撃もされているので、引き続き、市も警戒していきたい」

■養鯉池でニシキゴイを食べるクマ…複数匹が被害に

一方、小千谷市南荷頃では11月12日午後4時半ごろに目撃情報が。

【記者リポート】
「こちらが被害に遭った養鯉池。養鯉池の周りにはうろこなどの残骸があり、あちらの林でクマの目撃があったということです」

目撃者がそこで見たのは、ニシキゴイを食べる体長1mほどのクマ。

【クマを目撃した人】
「食べている感じで、こちらには多分気がついていなかった。私も本当に寸前まで気づかなくて、顔を上げたらいたという感じ」

前日にも何者かに養鯉池の網が荒らされていたため、見回りをしていたところクマがいたということです。

【クマを目撃した人】
「びっくりして、もう家族に知らせなくてはという感じだった。ちょっと怖い、やっぱり実物を見ると」

現場では13日朝、市役所の職員が被害の状況を確認していましたが、養鯉池では20cmほどのニシキゴイが複数匹食べられたと見られています。

エサとなるブナの凶作で今年はどこに現れてもおかしくないクマ。警戒が必要な状態はまだしばらく続きそうです。

NST新潟総合テレビ
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