今注目されているガソリン価格についてのニュースです。先週、与野党6党は暫定税率を年内で廃止することで正式合意しました。
また、廃止までの移行措置として13日から補助金の増額を始めています。
県内のガソリン価格はどうなっているのか。取材しました
◆TOS児玉直輝記者(愛石油)
「大分市にあるこちらのガソリンスタンドではきょうから早速補助金が適用されたレギュラーガソリンの価格となっている」
石油情報センターによりますと県内のレギュラーガソリンの平均販売価格は、10日時点で177.5円。全国で8番目の高さとなっています。こうした中、13日から始まった補助金の増額。こちらのガソリンスタンドでも早速安くなっていました。
5日、自民党や立憲民主党など与野党6党は物価高対策の一環でガソリン代を安くしようと暫定税率を年内に廃止することで正式に合意しました。
ガソリン税に1リットルあたり25.1円上乗せされていた「暫定税率」が無くなります。
また、政府は廃止までの移行措置としてこれまで1リットルあたり10円だった補助金を段階的に引き上げることにしています。
13日から補助金が5円増え15円に。今後も2週間ごとにおよそ5円ずつ増額し12月11日には暫定税率の廃止後と同じ水準のガソリン価格となる見通しです。
◆愛石油 三宅玄徳社長
「客が燃料を使いやすくなるのでガソリンスタンドとしても販売量が増えていい影響が出るのでは、少しでも安いレギュラーガソリンを求めるお客様が多いので出来るだけ応えられるように頑張っている」
こちらのガソリンスタンドの13日のレギュラーガソリンの価格は1リットルあたり163円。
12日と比べ、補助金の増額分と同じ5円安くなっていました。2025年に入り最も安い水準だということです。
店では、これまでガソリンの仕入れをなるべく抑え13日以降にする工夫をしていたと言います。
それでも、補助金が適用される前に仕入れたガソリンがまだ少し残っていますが、客の期待に応えるため企業努力で13日から値下げをしたということです。
◆客インタ
「たまたまきょうとは気が付かなかった。助かる。ずっと(高いと)思ってた」
「安くなるのは生活が楽になるのでいいことだと思うが、いつから安くなるのか分からなかったのできょう来てびっくりした」
ただ、ガソリンスタンドによっては、補助金増額前に仕入れたガソリンの量に差もあり価格が下がるタイミングは地域や店で違いが出てきそうです。
一方、毎日多くの燃料を使うバス会社にとっても暫定税率の廃止は嬉しいニュースのようです。
◆大分バス管理部経営管理課安部益夫さん
「コストがそれだけ下がるということなのでこちらとしては諸手を挙げて賛成をしている」
大分バスでは、現在200台以上のバスを運行していますがそのほとんどが軽油を燃料にしています。
今回の暫定税率の廃止は軽油も対象となっていてガソリンと同様、13日から補助金が段階的に引き上げられます。
大分バスによりますと年間で消費する軽油の量はおよそ270万リットル。
価格が1円下がるだけでも270万円のコストカットにつながります。
しかし、暫定税率の廃止について懸念している点も。
廃止後は補助金がなくなるため世界情勢の変化で原油価格が高騰するなどした際にその影響を大きく受けることになるのではと話しています。
◆大分バス管理部経営管理課安部益夫さん
「原油価格自体は私たちが決めるわけではないので国際情勢などで大きく変動してくるので(購入価格が)上昇してくることもある。また為替の問題もあるのでその辺の部分は注視している」
13日から始まった補助金の増額。そして、年末の暫定税率廃止。物価高が続く中、私たちの家計負担は和らぎそうですがこの先の原油価格の変化には引き続き注意が必要と言えそうです。