年末のガソリンの暫定税率廃止に向け政府によるレギュラーガソリンの補助が11月13日から1リットルあたり10円から15円に5円増額されました。

鈴木衣緒里 記者:
こちらのガソリンスタンド、13日のレギュラーガソリンの販売価格は1リットルあたり159円となっています

静岡市内のこちらのガソリンスタンドは12日よりも3円価格を下げました。

補助金は石油元売りに支給されるため、販売していたガソリンは補助金が反映される前のもので「自社努力」での値下げです。

ドライバーからはさまざまな声が―。

来店客:
子供がいると車で移動することが多く、安くなってくれると、この子たちと一緒に出かける機会も増えるので、楽しい所にたくさん連れて行きたい

来店客:
(Q.値下げの実感は?)わからない。安くなったら安くなったで良い。159円だからここに来た

与野党6党の合意に基づき年内で廃止されることになったガソリンの暫定税率。

政府は廃止までの移行措置として2週間ごとに段階的に補助金を増やし13日は5円プラスの15円。

27日にはさらに5円増やし20円に。そして12月11日には暫定税率と同じ25.1円に引き上げます。

これにより現在の原油価格の水準で推移すれば全国の平均価格は最終的に1リットルあたり160円前後になると見込まれています。

高本圭市 記者:
ガソリン暫定税率の廃止方針に車での送迎が欠かせないデイサービスからは期待の声が聞かれました

牧之原市にあるデイサービス「憩の家みち」。

この施設では毎日6台の車で20人の利用者を送迎しています。

市内だけではなく、菊川市へも送迎があり1日の走行距離は多い車で往復60kmに。  

施設全体のガソリン代は月に約15万円ほどと経費の1割を占めているだけに担当者は暫定税率の廃止に期待を寄せています。

憩の家みち・石津道弘 家長:
他の事業者も同じだと思うが、うれしい。今まで高すぎたと思うので麻痺しているという気持ちもあるが素直にうれしい

ただ物価高の影響を受けているのはガソリンだけではありません。

施設では2024年10月、利用者に提供する食事をやむなく100円値上げしたといいます。

憩の家みち・石津道弘 家長:
ガソリンの暫定税率は下がるが、それ以外に占める食費や電気・ガス・水道も上がっている。我々のような小さな事業所にはボディーブローのように効いてくるので厳しい

経済研究所の試算では暫定税率の廃止によって消費税も減るため1リットルあたり17.6円分の価格引き下げにつながり、家計負担軽減額は1世帯当たり年間約7600円となる見込みです。

しかし国や地方は大幅な減収となる見込みで代わりの財源をどうするか。

またそのほかの物価高対策は。スピード感のある対応が求められています。

テレビ静岡
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