OHKのカメラが収めた岡山・香川の懐かしの映像で、ふるさとの歴史を振り返ります。今回は1972年(昭和47年)11月13日に現在の岡山市東区で撮影された映像です。

岡山県では当時、1966年(昭和41年)に定めた第二次県勢振興計画をもとに国道2号バイパスや中国自動車道など、県内各地で道路網の整備が進められていました。1969年(昭和44年)に、県は倉敷市水島、兵庫県西部の播磨の両工業地帯を結び、沿線の東備地域の開発を進めようと有料道路の建設に向けた調査を始めました。その1つが「東備西播開発有料道路」、現在の岡山ブルーラインです。

県などの記録によりますと、この道路は当初、東備地区の基幹道路として産業や観光の開発を図り、あわせて、国道2号線のバイパス的性格をもたせる目的で現在の岡山市東区君津と兵庫県赤穂市を結ぶ構想でした。しかし、有料道路のルートが山陽自動車道の兵庫県側ルートと近接していたため、兵庫県側の建設を断念したとされています。

「東備西播開発有料道路」の建設は1971年1月に発足した岡山県道路公社が担うことになり、当初の計画より短い、備前市蕃山までの全長32.4キロとなりました。

1974年11月30日、岡山市の君津から西大寺五明までの4.1キロが部分開通することになりました。開通を前に真新しい道路を取材したもので、君津料金所や岡山バイパスに向かう標識、吉井川にかかる西大寺大橋などが記録されています。当時の通行料金は普通車・軽自動車で100円でした。

「東備西播開発有料道路」の岡山市~備前市が全線開通したのは2年7カ月後の1977年(昭和52年)7月1日でした。2004年(平成16年)3月31日まで有料道路でしたが、現在は全線通行無料の県道となっています。

岡山放送
岡山放送

岡山・香川の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。