3年前、北海道東部の知床半島沖で遊覧船が沈没し乗客・乗員20人が死亡、6人が行方不明になった事故で業務上過失致死の罪に問われた運航会社社長の初公判が始まった。
「知床遊覧船」の社長、桂田精一被告は釧路地裁での初公判に、玄関口で深く一礼して出廷、「私には罪が成立するか分かりません」と述べた。

桂田被告は2022年4月、悪天候が予想される中、運航管理者として出航しないよう船長に指示せず遊覧船「KAZU1」を沈没させて乗客乗員20人が死亡、6人が行方不明になる事故を起こしたとして、業務上過失致死の罪に問われている。
争点は沈没の予見可能性
裁判の最大の争点は「予見可能性」の有無。

桂田被告は初公判の罪状認否で「私には罪が成立するか分かりませんが 事故を防げなかったことを重く受け止めている」と無罪を主張した。

検察側は「事故当日、運航基準を上回る風速と波高が予報され沈没を予見できたにもかかわらず航行を中止するよう指示しなかった」と主張した。

判決は来年6月17日に言い渡される予定。
(北海道文化放送)
