2025年11月3日夕方から鹿児島県霧島市で地震が相次ぎ、最大震度4を観測した。専門家は火山活動との直接の関係はないとしながらも、日頃からの備えを呼びかけている。

相次ぐ地震、鹿児島空港の映像で揺れを確認

11月3日午後7時18分頃、薩摩地方を震源とするマグニチュード4.2の地震が発生し、鹿児島空港で震度4を観測した。霧島市にある鹿児島空港の情報カメラの映像では、画面が小刻みに揺れる様子が確認された。

震度4を観測した鹿児島空港(11月3日午後7時18分ごろ)
震度4を観測した鹿児島空港(11月3日午後7時18分ごろ)
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また、この地震以外にも3日午後5時以降、震度1以上の地震が相次いで発生した。しかし、4日はこれまでのところ震度1以上の地震は観測されていないという。

霧島市によれば、これまでのところ被害の情報は入っていないとのことだ。ただし、地震の影響により、鹿児島空港では一時、滑走路の点検が行われた。

専門家「断層の滑りで発生した地震」

この地震活動について、鹿児島大学南西島弧地震火山観測所の八木原寛准教授は「火山活動と直接の関係はないと考えている。今回は断層の滑りで発生した」と解説している。

福岡管区気象台も「震源は霧島連山とは離れていて、現段階では一般の地震とみられる」としており、火山活動との関連性は低いとの見解を示している。

今後の見通しと注意点

今回の地震活動について、八木原准教授は「今のところトカラ列島のような群発的な活動や長期化する兆候は認められない」と分析している。地震活動が長期間続くような状況ではないとの見解だ。

ただし、八木原准教授は「落下物や転倒物がないように日頃から備えることが必要」と述べ、突発的な地震に対する日常からの防災対策の重要性を指摘している。

八木原寛准教授
八木原寛准教授

今回の地震は火山活動との直接の関連はないものの、専門家は他の地域でも地震が起こる可能性があるとして、引き続き注意を呼びかけている。日頃からの防災意識と備えが重要だろう。

鹿児島テレビ
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