JR西日本は芸備線や姫新線などで利用が少ない区間の2024年度までの3年間の平均収支を公表しました。存廃が議論されている芸備線の東城―備後落合間は収支率がワーストでした。
収支を公表したのは1キロ当たりの1日の乗客数が平均2000人未満の19路線32区間です。コロナ禍を経て乗客数は回復傾向にある一方、人件費や物価高騰で費用が膨らみ、2024年度までの3年間の平均収支は32区間全てで赤字でした。
赤字額は合わせて267億5000万円で、2021年度から2023年度までの平均と比べて34億2000万円増えました。
最も収支が厳しいのは新見市と広島市の山間部を結ぶ芸備線の東城―備後落合間で、100円の運賃収入を得るのに9945円の経費がかかっています。
JR西日本は「利用が少ない区間は鉄道の特性である大量輸送を発揮できていない。持続可能な交通体系について沿線地域と議論していきたい」としています。
芸備線を巡っては、国やJR、沿線の自治体などが参加して、路線の存廃を議論する再構築協議会が設置されています。