2023年に起きた海上保安庁の小型飛行機が大分県宇佐市の農地に不時着した航空事故について、国の運輸安全委員会は30日、調査報告書を公表しました。
飛行中にエンジンの不完全燃焼が起きたとみられ、整備が適切でなかった可能性を指摘しています。
2023年4月、訓練中の海上保安庁の小型機が宇佐市の農地に不時着し、乗っていた23歳の訓練生と41歳の教官が軽いけがをしました。
国の運輸安全委員会が公表した調査報告書によりますと、当時、小型機はエンジン出力の低下で高度を維持できなくなりました。
機体から黒煙が出ていたことから、「エンジンが不完全燃焼の状態」だったとみられ、このトラブルは空気を送るホースが外れていたことで起きたと推定しています。
ホースは事故前日の整備作業で取り外され、元に戻されたものの、「取り付けが適切ではなかった可能性が考えられる」と指摘しています。
当時、この小型機で訓練を行った海上保安学校は、TOSの取材に対し「現場地域の皆さんにご迷惑をおかけたことにつてお詫び申し上げます。整備の徹底や体制の強化をして再発防止に努めます」とコメントしています。
また、事故後から同型機の訓練を中止していましたが、再開の時期はまだ未定だということです。