春の高校バレー岩手県大会の注目校、男子・宮古商工は、沿岸地域から唯一県の選抜チームに選ばれたエースを中心に、ノーシードからベスト4入りを狙います。

2年ぶりに春高県大会へ出場する宮古商工は、大舞台を前に緊張感を持ちながら集中して練習に打ち込んでいます。

スターティングメンバーの平均身長は171cmと決して高くはありませんが、それを補うために筋力強化をしてスピードを磨いてきました。

勝利へのキーマンは、気迫あふれる攻撃が光るエース・島崎琉和選手です。
チーム1のジャンプ力を持つ、最高到達点333cmのポイントゲッターで、角度をつけたクロスへのスパイクを得意としています。

宮古商工3年 島崎琉和選手
「私は、スパイカーとしてチームを勝たせるための役割。常に決めることと、感謝を忘れずに全力で楽しんでプレーしたい」

2025年9月に滋賀県で行われた国民スポーツ大会では、沿岸地域から唯一県選抜チームに入り、アウトサイドヒッターとして活躍しました。

今回の春高では国民スポーツ大会で一緒に戦った仲間がライバルとなりますが、やる気に満ちています。

宮古商工3年 島崎琉和選手
「(国スポ出場で)自信もついたし、ちょっと緊張はするんですけど、全力で倒しにいく気持ちでやりたい」

エースとともにチームを引っ張るのは、ミドルブロッカーでキャプテンの前川誠芽選手です。
守備の柱を担いながら、積極的に声を出してチームの士気を高めています。

宮古商工3年 前川誠芽主将
「自分たちはほかのチームと比べて身長がない分、リバウンド、ブロックアウト、フェイントなど、打って点数を取るだけではなく、色々な方法で点を取っている」

前川選手の持ち味は、どの位置からでも機動的に攻撃ができる器用さです。
速攻を軸に多彩な攻撃を仕掛け、エースを支えます。

宮古商工3年 前川誠芽主将
「クイック=早い攻撃で主にやっていて、エースにマークがつくと思うので、マークが少ない中でしっかり点を取って活躍できればいい」

その多彩な攻撃を組み立てるのは、秘密兵器の1年生セッター・畠山蒼司選手です。
地区大会はけがで出場できませんでしたが、ネット際のボール処理と安定したトス回しを買われ、公式戦は初出場ですが司令塔を任されています。

宮古商工1年 畠山蒼司選手
「相手のブロックを惑わして、味方が打ちやすいようなトスを上げて、少しでも多く勝たせられるように、セッター大事なので頑張っていきたい」

宮古商工は2024年、春高県大会の地区予選で接戦の末に敗れ、県大会出場を逃しています。

その悔しさから、2025年は毎週のように強豪校と練習試合を行うことで、競った展開のゲーム運びなど実践的な感覚を養ってきました。

チームの春高県大会の最高成績は2023年のベスト16ですが、2025年はそれを上回る成績を目指しています。

宮古商工3年 前川誠芽主将
「チームの目標はベスト4。これから残り少ない期間で詰められるところを詰めて、全員で悔いない結果で終われるように取り組んでいきたい」

チームのモットーは「駿足長阪」。
困難に直面しても、自分の能力を発揮して乗り越えようとすることを意味します。

全国で経験を積んだ絶対的エースを中心に、それぞれが最大限の力を出し切り、まだ見ぬ景色に挑みます。

岩手めんこいテレビ
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