テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「天気と気温差にまつわる面白い法則」についてお伝えします。
クイズで学ぶ「おみごとの法則」
この日の天気コーナー、古山予報士は最初から赤い法被に鉢巻をつけて、おめでたい姿で登場しました。そしていきなり児玉アナへ、「お天気クイズ」の出題です。

古山予報士:
お天気の世界に『おみごとの法則』というものがあります。この『おみごと』は何の数字を表すでしょうか?
A:気温 B:風速 C:雨量
さっぱりわからない、という表情で横を向いてしまった児玉アナに、古山予報士は「お見事と言わせてください!」と、正解を期待してあおります。児玉アナは少し悩んだ末、「色が一緒だからAの気温!」と回答。

何の根拠もない回答でしたが、古山予報士からは、「お見事!正解です!」と弾んだ声が返ってきました。法被を着てきた甲斐がありましたね。正解はA:気温 とのことです。

この「おみごとの法則」とは、「朝と日中の気温差」と「天気」の関係を数字の語呂合わせで覚えるためのものです。
「お」:0℃(雪の日は、一日を通して気温がほとんど変わらない)
「み」:3℃(雨の日は、気温差が3℃くらいと小さい)
「ご」:5℃(曇りの日は、気温差が5℃くらい)
「と」:10℃(晴れの日は、気温差が10℃以上と大きくなる)
つまり、1日の最低気温と最高気温の差を見ることで、その日の天気がおおよそ推測できるというわけです。
実際の天気で見てみると…
この法則が、実際の天気にどれくらい当てはまるのか、古山予報士はこの先の気温変化のグラフを使って解説してくれました。

放送があった10月29日(水)は、日差しが届き、朝と日中の気温差は10.9℃。まさに「と」の10℃に近く、児玉アナも「晴れてました。『おみごとの“と”』ですね!」と納得です。一方で、雨の予報となっている10月31日(金)は、予想される気温差が3℃。これは「み」の3℃にぴったりです。
なぜ雨の日は気温差が小さくなるのでしょうか。古山予報士によると、「朝、雲のお布団がありますので、そこまで冷え込みが強まらない」からだそうです。放射冷却が雲によって妨げられるため、朝の気温が下がりにくいのですね。
そして、秋晴れが期待される11月1日(土)からの3連休は、気温差が11℃と再び大きくなる予想。まさに法則通りです。
「晴れの日こそ、服装のチョイスが難しいわけですね」という児玉アナの言葉に、古山さんは「そういうことになります」と頷きます。気温差が大きい日は、日中は暖かくても朝晩は冷え込みます。脱ぎ着しやすい服装で上手に調節することが大切です。
天気予報を見るとき、つい最高気温や降水確率に目が行きがちですが、これからはぜひ「朝晩の気温差」にも注目してみてください。「おみごとの法則」を思い出せば、その日の服装選びがもっと簡単になるかもしれません。
(テレビ宮崎)
