長崎原爆資料館の展示のリニューアルで、長崎市は旧日本軍による加害行為「南京事件」についての展示を維持する方針を示しました。

10月23日に開かれた長崎原爆資料館運営審議会の小委員会で、解説パネルの原稿案として、長崎市の担当者が示しました。

市は2026年度末の完成を目指して、展示の一部のリニューアルを進めています。

しかし、原爆投下に至る歴史年表で「南京占領、大虐殺事件おこる」との現在の表記について、事実かどうかなどで意見が割れ、市民団体から削除と維持の相反する申し入れが続いていました。

原稿案には、日本軍が「多数の民間人や捕虜を殺害する南京事件を引き起こした」とあります。

今回のリニューアルで市が見解を示したのは初めてです。

長崎市平和推進課 原賀哲郎 主幹
「日中戦争というのは大きな出来事ですし、それを解説するにはやっぱり、教科書の中でも南京事件というのはどの教科書でも触れてある所も鑑みて、今回、入れるという判断をしました」

小委員会の委員6人は概ね市の案を了承していて、市は2026年2月にもリニューアルの具体案をまとめた実施設計を策定する考えです。

テレビ長崎
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