高市総理とアメリカのトランプ大統領との首脳会談。今回の成果は、そして今後の日米関係は―。
高市早苗 首相:
トランプ大統領、再び日本へようこそ
10月28日午前9時半頃、アメリカのトランプ大統領と握手を交わした高市早苗 首相。写真撮影の合間には笑顔で談笑する場面もありました。
対面では初めてとなる首脳会談で冒頭、高市首相はトランプ大統領の世界平和への貢献を高く評価すると持ち上げました。
高市早苗 首相:
タイとカンボジアの停戦に成功し、まずアジアの平和に貢献をされました。先般の中東における合意の実現もかつてない歴史的偉業です。世界の平和と安定へのトランプ大統領のゆるぎないコミットを高く評価します。私自身も強い感銘を受けました
また、ともに関係が深い安倍元首相の名前を何度も口にし、関係構築を演出する場面も―。
高市早苗 首相:
安倍元首相からはよくトランプ大統領のダイナミックな外交について話を聞いていました。日本とアメリカをより強く豊かにするために日米同盟の新たな黄金時代をともに作り上げたいと願っています
アメリカ・トランプ大統領:
安倍晋三 氏もかなり喜んでいると思う。アメリカを代表して私からも祝したい。初の女性首相とはとても大きな出来事だ。素晴らしい仕事をし、素晴らしい関係を築くだろう
40分間に及ぶ会談で高市首相は防衛費増額への決意を伝え、拉致問題解決への協力も求めたとみられています。
会談後、両首脳は日米関税合意と重要鉱物分野での協力に関する文書に署名しました。
また、トランプ大統領は高市首相も同席して北朝鮮による拉致被害者の家族たちと面会。
問題の解決に向け「できることは全てやる」との意向を伝えました。
さらに午後、大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」で高市首相とともに横須賀基地へ。
空母を視察するなど、日米同盟の強化をアピールしました。
静岡県浜松市中央区で主に自動車部品を製造する「浜口ウレタン」。
売り上げ全体の半分以上を自動車メーカーからの依頼を受けて作る部品が占めています。
自動車への追加関税措置など、いわゆる「トランプ関税」による影響は小さくありません。
浜口ウレタン・浜口弘睦 社長:
関税が高くなると輸出する量が少なくなるので、その分だけうちの生産量も減るのは間違いない
中国のレアアースの輸出規制の強化もあり自動車部品の生産量は減少傾向で、高市首相の対応を注視しています。
浜口ウレタン・浜口弘睦 社長:
関税はまだ高いので、いくらかでも下がってくれれば車の生産量は減らずにその分助かる
一方で、現状を打破しようと、これまでの技術を生かして防災分野に進出。屋根裏を一時的な避難場所にする「屋根裏シェルター」や浸水してきても車を浮かせるマットなどを開発しました。
ただ、主力はやはり自動車部品。輸出企業にとって明るい成果がでることを期待しています。
浜口ウレタン・浜口弘睦 社長:
良い信頼関係を持ってもらえるとトランプ大統領の日本への圧力が弱くなっていくと思うので、良い関係を持っていってほしい
また、今回の対談で高市首相が伝えた1つが防衛費の増額です。
陸上自衛隊の駐屯地やアメリカ海兵隊の訓練場がある御殿場市民からは様々な意見があがっています。
御殿場市民・女性(ブライダル業30代):
今まで担っていた人達をみるとそちら(防衛費)に関して強く突っ込んでいく人はあまりいなかった印象なので、ここを機にいろいろ見直したらいいのかなと
御殿場市民・女性(自営業40代):
防衛費はこれ以上いらない。国のため喜びが増えることに使ってほしい
御殿場市民・男性(コンサル業40代):
やるべきじゃないですか。なんだかんだきれい事を言っても、防御力・軍事力があるかで(攻撃が)くるこないが決まる。結局、平和を守るためには防衛力は必要でしょという話
就任早々にトランプ大統領との対面での首脳会談をした高市首相。今後どう国益に結び付けていくのかその手腕が問われます。