安倍晋三元首相を銃撃し、殺害した罪に問われている山上徹也被告の裁判員裁判が、28日午後2時から始まりました。
裁判は、午後4時10分現在も続いています。
奈良地方裁判所前から、関西テレビ・大野雄斗記者が中継でお伝えします。
午後2時から始まった初公判で、山上徹也被告は「全て事実です」と述べ、殺人罪について起訴内容を認めました。
山上被告は気だるい様子で入廷しました。
白髪まじりの長髪で、事件当時の様子と比べ、やつれた様子でした。
法廷で山上被告は名乗るときも聞き取れない程の声で、裁判官が黙秘権などを説明したときは首を振ったりうなずいたりしていて、起訴内容が読み上げられると、うなずいて小さな声で「全て事実です。私がしたことに間違いありません」と認めました。
裁判では、母親が旧統一教会を信仰していたことによる宗教被害などの境遇が、刑の重さに影響するかどうかが争点となっています。
検察側は、自身の不遇さを自己責任と見放された不満などを旧統一教会に向けたもので、生い立ち自体は大きく量刑を軽くするものではないと指摘しました。
その上で、計画性や危険性の高さは目を見張るものがあるとしました。
一方、弁護側は、起訴内容は客観的には争わず、銃刀法の発射罪については山上被告の手製銃は拳銃などにあたらず、発射罪は成立しないなどと述べ、刑は軽くなると主張しました。
裁判は休憩を挟み、午後5時ごろまで続く予定です。