今回の宮城県知事選挙には、こちらの5人が立候補し、村井知事と和田氏の差はわずか1万5千票あまりという僅差となりました。なぜ、これほどの接戦となったのか、仙台放送が実施した出口調査の結果などとともに振り返ります。

10月26日午後11時半ごろ、当選確実の一報を受け、事務所に駆け付けた村井知事は時折、目に涙を浮かべました。

宮城県 村井知事
「SNSでデマや中傷、誹謗中傷が跋扈し、どんどん、それが拡散されていく。今まで経験をしたことないような選挙でしたけれども、次の4年間全力を尽くしてまいりますので、皆さんよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました」

5期20年続く、村井県政の継続か刷新かが、最大の争点となった今回の県知事選挙。

村井知事は仙台市を除く、全ての市町村で和田氏を上回りましたが、仙台市では和田氏の得票数を3万6000票あまり下回りました。

また、仙台放送が行った出口調査よると、60代以上は主に村井知事を支持した一方、10代~40代は主に和田氏を支持しました。

また、無党派層の投票先も、和田氏が村井知事を6ポイント上回る結果となりました。

参政党と政策の覚書を交わし、選挙態勢を整えた和田氏。支持を急拡大させてきましたが、あと一歩、届きませんでした。

和田政宗氏
「今の宮城県の状況を変革したいと訴えてまいりましたけども、ひとえに私の政策の浸透が、私自身がうまくできなかった、そういうことであると思っています」

和田氏は選挙戦で、村井知事が進めてきた水道事業の一部を民間に委託するみやぎ型管理運営方式の見直しを訴えたほか、9月、知事が検討を撤回した土葬墓地の整備について批判しました。

こうした政策についても、否定的な見方をする有権者が上回り、こうした点が今回の接戦につながったとみられます。

また、県議会議員を30年務めた遊佐氏は福祉の充実などを訴えましたが、支持は広がりませんでした。

遊佐美由紀氏
「経済重視から福祉、生活者重視ということが、今どんなふうに私たちの生活に及ぶのか、そこをもっと分かりやすく具体的にすればよかったかなということはありますね」

投票率は46.50パーセントで、前回と比べ9.79ポイント低くなりました。

仙台放送
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