全国的にクマの被害が相次ぐ中、村井知事は、会計年度職員としてイノシシ対策にあたっている元自衛官や警察官OBが、クマ駆除にもあたれるよう、態勢強化を進める考えを示しました。

クマ対策をめぐり、秋田県の鈴木健太知事は、10月26日、自身のインスタグラムで「県と市町村のみで対応できる範囲を超えている」として、自衛隊派遣を要望するため、防衛省を訪問する意向を明らかにしました。

一方、村井知事は27日の定例会見で、県のクマ対策としては猟友会の高齢化や人手不足の課題を解決したいと述べました。

宮城県 村井知事
「自衛官とか、警察官のOBの方に、会計年度職員になってもらって、県職員として給料払いながら、指導をしながら、ご自身も駆除していただくことを考えています。いまはイノシシにだけやってもらっているが、クマ対策もやっていただけるかも含めて検討してまいりたい」

県によりますと、イノシシ対策で元自衛官などを任用する取り組みは2017年度から行われていて、今年度は9人が任用されているということです。

県内では、この週末も被害や目撃が相次ぎました。

記者リポート
「大崎市古川北宮沢の住宅です。物音がして外を見たところ飼い犬がクマに襲われていたということです」

25日、大崎市の住宅の庭に出没したクマ。柴犬をくわえて連れ去り、27日、市などは近くに箱わなを設置しました。

同じ日には、大衡村の住宅で60代女性が玄関を出たところ、体長80センチほどのクマと遭遇し、女性は左腕を引っかかれました。

また、仙台市内の住宅街でもクマが目撃される、“異常事態”となっています。

27日午後、青葉区の国見小学校では集団下校の措置がとられました。午前10時前、国見4丁目の路上で、体長1メートルほどのクマが目撃されたのです。

国見小学校 萩原斉校長
「26日の段階で保護者の方には、可能な限り付き添いをお願いしたいということと、複数での登下校をお願いしているというところです」

この近くでは…。

記者リポート
「国見3丁目のこちらの市道では、25日、クマとタクシーが衝突する事故も発生しています」

25日未明、クマとタクシーが衝突する事故が発生。

県はクマ出没警報を延長し、注意を呼びかけています。

仙台放送
仙台放送

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