JA福井県は27日、高浜支店に勤務する60代の臨時職員が顧客の定期貯金を勝手に解約し、約6700万円を着服していたと発表しました。
JA県の齊藤雅幸組合長らが会見を開き、詳細を説明。それによりますと、JA福井県の高浜支店に勤務する60代の臨時職員は、顧客から信頼されていることを利用し、正規職員だった20年以上前から定期貯金の継続などの手続きを依頼された際、貯金口座を勝手に解約し、解約金を着服していました。
顧客には偽造した定期貯金証書を渡していたということで、この手口で2世帯から合わせて6700万円を着服したとみられています。
顧客が死亡し、10月14日に相続人から高浜支店に問い合わせがあったことから、着服が発覚しました。
男性職員は「これ以上隠しきれない」と思い上司に報告。
男性職員は動機について「ギャンブルや物欲から」と話していて、着服した金は全て車や時計の購入などで使い切ったとしています。
また、男性は被害に遭った顧客から日常的に通帳やキャッシュカードを預かり、数百回にわたって現金の入出金をしていたことも分かっていて、こちらも着服がないか調査が進められています。
JA福井県は、警察に相談し刑事告訴を検討しているということです。
JA福井県では6月にも農産物の配送をめぐって40代の男性職員が業者と共謀し、架空の輸送費を請求して約1100万円を着服していたことが明らかになっています。