韓国の李在明大統領は、訪問先のマレーシアでカンボジアの首相と会談を行い、自国民を狙った特殊詐欺などの犯罪について懸念を伝えました。
カンボジアでは、特殊詐欺組織が関与したとみられる韓国人の拉致や監禁事件が相次いでいて、8月には拷問を受けたとされる大学生の遺体が見つかりました。
マレーシアで開かれているASEAN(東南アジア諸国連合)の関連首脳会議に合わせ、首都クアラルンプールで27日に開かれた会談では、李大統領が「韓国は特殊詐欺の影響で、国民全体が非常に敏感な状態」としてカンボジア側に懸念を伝えました。
これに対して、カンボジアのフン・マネット首相は、亡くなった大学生に哀悼の意を表したうえで、特殊詐欺組織の撲滅について、「1つの国で解決できる問題ではない。域内の国が共に努力すべき」と述べ、国同士の連携の必要性を強調しました。