総理大臣就任後、初の外国訪問となるASEAN・東南アジア諸国連合との首脳会議でスピーチを行った高市早苗首相。

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冒頭3分間は英語でのスピーチを披露。当初は日本語で用意していましたが、自ら英語で話す判断をしたといいます。

本格的な外交デビューを果たした高市首相。10月28日には、アメリカのトランプ大統領と日米首脳会談を行う予定です。

日米間により強い信頼関係を構築すべく、トランプ氏に対して高市首相が用意したのは“おもてなし”の秘策。

トランプ氏が安倍元総理らとゴルフをした時に、プロゴルファーの松山英樹氏が使用した、サイン入りゴルフバッグや、被災地、石川県・金沢市の金箔を使ったゴルフボールのプレセントを検討しているといいます。

25日の電話会談後、お互いの印象について…。

トランプ大統領:
私たちは日本とは素晴らしい関係だし、高市氏とも素晴らしい関係を築いていくつもりだ。どうなるか見守ろう。(電話会談は)とてもよかった、彼女は本当に素晴らしく、美しい人だ。

高市早苗首相:
日米同盟をさらなる高みに引き上げていくということで意見の一致をみたと。とても快活で楽しい方だなと思いました。「安部総理がとても気にかけていた政治家であることも
知っている」とおっしゃってくださいました。

「シンゾーに最も近い」トランプ氏からも好印象か?

トランプ大統領は、高市氏に対してどのような印象を持っているのでしょうか?
政界に詳しい、キヤノングローバル戦略研究所・上席研究員の峯村健司氏によると「シンゾーに最も近い後継者、日本版のイタリア・メローニ首相」と評価しているといいます。

峯村健司氏:
これは極めて高い評価だと見ていいと思います。きのう(26日)の記者のぶら下がりにもトランプさんが、「高市さんというのは安倍晋三さんの友人でもあり、盟友でもあった」と。この盟友って言葉、“ally”って言葉を使ったんですが、これ結構近いという意味ですよね。だから安倍さんとある意味重ねているのが一つと。
あと、高市さん自身がトランプさんのアメリカファーストに近い、“ジャパンファースト”という言葉を使ったり、保守派であると。メローニさんと同じ保守派であるという意味で、自分に近いという意味では結構会談に期待しているとみていいと思います。

――閣僚時代に会ったことはない?
ないはずです。初めてなんですけど、おそらく側近たちのブリーフィングなどを聞いてシンパシーを持っているのだろうと思います。

Forbes JAPAN WEB編集長 谷本有香氏:
私、高市さんとイベントなどでご一緒することが多いのですが、そのときに思うのはものすごく権威の方であっても初対面の方でもすごくチャーミングにふところに入るのがうまい方で。コミュニケーション能力がとても高い方、なおかつただ迎合するのではなくきっちり自分のパッションを持ちながら対応する方でもあるので、今回のトランプさんとの対談においてもものすごく良い形でコミュニケーションが取れるのではないかと期待していますね。

谷原章介キャスター:
日本にとっては大事な同盟の相手国でもありますから、トランプさんとどういう関係を築くかは大きいと思うのですが、トランプさんにおもねってあまり極端なことを言ってしまうと、その反動、国内の方で「そこまで言っていいのか」というのが出てきそうじゃないですか?

峯村健司氏:
そうですね、だから最初はやわらかくぐっと入るということをやりつつ、安倍晋三さんと近いというのをうまく生かして入りつつ、譲れないところは譲れないとバシッといっている。結構トランプさんに対して赤沢さんも1対1のときは結構厳しいことを言っています、「関税はダメだ」みたいなことを結構言ったけれども、気に入られているので。
言うべきことは言うべきだと思います。

さらに、峯村氏が注目しているワードがあります。それは『サナエ』

峯村健司氏:
トランプさんはすごく素直な方なので、駄目な会談なら面白くない顔をしますし、良かったときはうれしそうに「彼女は素晴らしい」と言うのと、もうひとつファーストネームで呼ぶことが多いんです。ですから、もし終わった後の会談で「サナエ」と言ったら、大体成功みたいな。でも、ハードルは結構高いと思います。サナエというのはちょっとアメリカの方は言いづらい発音なので。
(個人的な信頼関係を作るのが)今回の会談の一番重要なポイントだと思います。
(「サン!シャイン」 10月27日放送)