高市総理大臣は24日、国会で所信表明演説を行いました。

この中では、「政治とカネ」の問題を巡る企業団体献金の規制や、物価高対策での「食料品の消費税をゼロにすることについては触れられませんでした。

関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した社会学者の古市憲寿さんは、「連立を組んだ日本維新の会が“維新カラー”をどれだけ出せるか」と指摘。

維新が掲げる「社会保障改革は、高齢者が損をする話になりかねない」と話し、「維新の責任みたいなものが含まれる」と述べました。

■“維新カラー”「社会保障改革にどれぐらい踏み込めるか」

【古市氏】「せっかく連立組んだ維新が、“維新カラー”をどれだけ出せるかですよね。

“消費税の話”、“企業団体献金の話”がないとありましたけど、加えて、社会保障改革にどれぐらい踏み込めるかだと思うんですよ。

もちろん現役世代の負担を減らすってことは、高市さんも言ってはいるとは思うんですけど、でもじゃあどうやって減らすのかっていう。

『増税しますか?』と。もしくは今の高齢者に対する給付を減らすのか、とか。

具体案はなくて、社会保障改革って難しいと思うんですよ。

社会保障って、要は高齢者の人が実際に損する話になりかねないので、そのことを説得できるのかっていうことが一番難しいと思うんですけど、本当にできるのか」

■「“高市カラー”だけでなく維新の責任みたいなもの含まれる」

【古市氏】「あとやっぱり規制改革ですよね。やっぱり既得権益ってものが日本にはあって。この既得権益を維新がずっと言ってるように、壊してくれるのか。

これは維新の本気度も問われるし、高市さんの本気度も問われると思うんですね。

安全保障って言葉ってすごい便利で、最近『経済安全保障』とか言われますけどって結局、軍事とかの分野に補助金出して終わりの話になっちゃう可能性もあるわけですよ。

要はそのね『安全保障』と言っちゃえば、補助金が正当化されるから。

結局、『それって日本の古い体制を守ることになるんじゃないの?』っていうことにもなりかねない。

だから、『日本を本当に変えてくれるか』ってことが“高市カラー”だけじゃなくて、維新の責任みたいなものが含まれると思います」

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年10月24日放送)

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