国内の15歳から29歳の自殺者は3000人以上と高止まりが続いていて、大学生では21歳をピークに、「進路に関する悩み」を理由とした自殺が多かったことがわかりました。
厚労省が24日公表した自殺対策白書によりますと、国内で2024年に自殺した人は2万320人で、前の年より1517人減り、1978年の統計開始以降2番目に少なくなりました。
一方、小学生から高校生の自殺者数は529人と過去最多に上り、深刻な状況が続いていることから、白書は若者の自殺をめぐる状況について分析を行いました。
その中で、20代の自殺者は、男性が1546人、女性が919人で男性が多くなっていますが、15歳から19歳では女性が347人で男性より34人多くなっています。
自殺の手段については、若年女性では「服毒(医薬品)」の割合が高かったということです。
また若者では、「無職者」の自殺死亡率が高く、原因では、「病気の悩み(うつ病)」が最も高くなりました。
一方、有職者では、「病気の悩み(うつ病)」のほかに「職場の人間関係」などといった仕事上の問題の割合も高くなっています。
さらに大学生の自殺者は、男女とも21歳が最も多くなっていて、「進路に関する悩み」の割合が最も高くなりました。
厚労省は電話やSNSなど相談窓口の利用を呼びかけています。
悩みや不安を抱えて困っているときには、一人で抱え込まず相談して下さい。
「こころの健康相談統一ダイヤル」0570ー064ー556