2025年3月から5月にかけて鳥取市と安来市で相次いで人身事故を起こした後、無免許運転をしたとして、過失運転致傷などの罪に問われている74歳の男の初公判が10月23日に鳥取地裁で開かれ、男は起訴内容を認め、被害者の家族に謝罪しました。

過失運転致傷などの罪に問われているのは鳥取県伯耆町の無職・野口誠被告(74)です。

野口被告は2025年3月、鳥取市で横断歩道を渡っていた当時9歳の男子小学生を車ではねる事故を起こし、さらにその3日後にも、車検が切れ自賠責保険に未加入の車を運転し、安来市で自転車の高校生をはねましたが、救護措置などをとらずその場から立ち去りました。

さらに野口被告は、これらの事故で免許取り消し処分を受けたにも関わらず、5月に無免許で軽トラックを運転したとして、過失運転致傷と道路交通法違反など4つの罪に問われています。

鳥取地裁で開かれた23日の初公判で、野口被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。

検察は冒頭陳述で、鳥取市の事故の被害者は、左半身の麻痺や発語ができなくなるなど常に介護が必要な後遺症が残ったにも関わらず、その後もひき逃げや無免許運転などを繰り返した被告の認識の甘さを指摘しました。

これに対し野口被告は、借金やローンの返済などが膨らみ、被害者に賠償できていないと説明。
被害者参加制度で法廷に出た被害者の家族に対し、「お金がなく、謝るしか方法がない。心労とご苦労をおかけして申し訳ない」と謝罪の言葉を述べました。

次の公判は、11月28日に開かれます。

TSKさんいん中央テレビ
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