兵庫県議会がきょう=22日閉会し、斎藤知事を告発した元県民局長の個人情報漏えいを巡る知事の「給与を減額する条例案」は、再び継続審議となることが決まりました。
また本会議の最後には議長が斎藤元彦知事の”答弁”について苦言を呈する場面がありました。
■“情報漏えい”巡る斎藤知事の給与減額条例案は再び継続審議に
兵庫県議会では、斎藤知事の給与を減額する条例案について、今回の定例議会でも、継続審議とすることが賛成多数で決まりました。
この条例案は、斎藤知事の疑惑についての告発文書を作成した元西播磨県民局長の私的な情報を、総務部長(当時)が漏えいした問題の管理責任を取る形で、斎藤知事の給与を減額するものです。
県が設置した第三者委が「斎藤知事による指示があった可能性が高い」と指摘する一方、知事本人は否定し続けていることから、各会派が知事による早期の幕引きを警戒した形です。
■継続審議に 斎藤知事「真摯に受け止めていく」
これについて、斎藤知事は閉会後に記者団の取材に応じ、条例案の修正は行わずに、引き続き可決・成立を目指す考えを示しました。
【兵庫県・斎藤元彦知事】「継続審議ということだから、可決でも否決でもない。引き続き議論をしていきましょうということ。真摯に受け止めていく。
議会側から説明が求められれば、これまで通りしっかり説明をしていくということで、理解を得るようにしていきたい」
■議長から苦言も「答弁により一部議論が深まらなかった側面があった」
また、本会議の最後には山口晋平議長が「審議に対する(斎藤知事の)答弁等により、一部議論が深まらなかった側面があったことは否定できず、議会として決して本意ではないことを申し添えておく」と、斎藤知事に苦言を呈する場面もありました。
この”苦言”は、去年実施された知事選挙で、候補者の一人が自身の当選を目指さずに斎藤知事を支援した、いわゆる「二馬力選挙」についての質問に対して、斎藤知事が「他の候補者についてはコメントしていない」、「それぞれの候補者が規定に則って対応していただく」などの答弁に終始したことを念頭に置いたものです。
これについて斎藤知事は取材に対し、「表現や内容については、受け止め方は当然違う。十分答えたと言う方もあれば、十分じゃないよと言う(方もいる)、様々な評価の問題だ」と述べました。その上で、「私としては、自分が答えられることをしっかり答えさせていただく」と、強調しました。