自民党の高市 早苗総裁が総理大臣に選ばれ、憲政史上初の女性総理となります。また、高市新総理は新たな内閣の顔ぶれに、衆議院 熊本1区選出の木原 稔さんを官房長官に、熊本4区選出の金子 恭之さんを国交大臣に起用する方針を固めました。
「高市 早苗君を内閣総理大臣に指名することに決まりました」
21日、臨時国会が招集され、内閣総理大臣指名選挙で自民党の高市 早苗総裁が総理大臣に選ばれました。
憲政史上、女性が総理大臣を務めるのは初めてで、自民党と日本維新の会による連立政権が発足します。
また、高市新総理は新たな内閣の顔ぶれについて、衆議院・熊本1区選出の木原 稔さんを官房長官に起用する方針を固めました。
木原さんの官房長官就任が決まれば、県選出国会議員では、1976年に第1次福田 赳夫内閣で官房長官を務めた園田 直さん以来、約半世紀ぶりとみられます。
また、高市新総理は、衆議院・熊本4区選出の金子 恭之さんを国土交通大臣に起用する方針も固めています。
国土交通省の大臣ポストは、2012年以降の自公政権では、公明党からの起用が続いていて、自民党からの起用は民主党に政権を明け渡した2009年以来、16年ぶりです。
高市新総理の誕生は日本経済にも影響を及ぼしています。
21日の日経平均株価は取引開始直後から上昇ピッチを強め、一時4万9945円95銭をつけるなど節目の5万円に迫りました。
市場では、積極的な財政出動を掲げる高市新総理の経済対策や、国内政治の安定が
相場を押し上げるとの期待から『高市トレード』が続き、主力の半導体関連株など
幅広い銘柄に買い注文が広がりました。
【大熊本証券 出田信秀社長】
「高市さんの政策が積極財政、金融緩和路線。経済にとってもいいし、マーケットからも高評価と期待があった」
「いまのTSMCを中心とした熊本のシリコンアイランド九州構想は今後も変わらないと思うので、これからの熊本経済にも期待できる」
自民党の高市総裁が総理に選出されたことを受け、熊本市中央区では号外が配られました。
【中原 理菜アナウンサー リポート】
「初の女性総理大臣の誕生を県民はどのように受け止めているのでしょうか」
【県民インタビュー】
「(首相に)なられました?正式に?よかった。初の女性ね」
(Q、どんなことを期待?)「とにかく経済が一番。生活に響くから…期待する」
「女性目線で、今までと違ったことをしてほしい。期待している」
「維新と連立して頑張ってほしい。政治献金とかどうなんだろうと思う。献金しているから癒着があるのかなとか…どうクリアにするのかと思って見ている。議員定数削減という話なので、どういうふうになるか気になります」
「ちょっと保守的なところは心配。防衛力が増えるのでは…あまり好ましくない。他の方に金を回した方がいいのではと思う」
「(木原氏は)官房長官でしょ。だんだんと出世されるなと見ている」
「維新も改革派。改革して暮らしやすい日本にしてほしい」
各政党の反応です。
【自民党県連 前川收 会長】
「日本で初めて女性が総理大臣になったということは、新しい時代のうねりを感じるいいことだと思っている。官房長官や国交大臣も入閣するようなので、木原氏も金子氏も熊本県政の課題については精通しているし共有している。しっかり高市首相にも伝えてくれるだろう。(木原氏と金子氏の入閣は)めったにないチャンスだと思う。こんなことは熊本にとってあまりないと思う。2人だけではなくて県選出国会議員みんなで支えなければいけないし、2人が真ん中に座って頑張ってくれることを期待しているし、熊本にとって大きな大きなプラスだ」
自民党と連立を組んだ日本維新の会の松野 明美県支部副代表は。
【日本維新の会 県支部 松野 明美 副代表】
「(連立で)いいことはいい、悪いことは悪いときちんと強気で言える立場をいただいた。自民党には維新という新たなパートナーと共に生まれ変わった気持ちで政治をまっとうな方向に進めてほしい。社会保障改革や副首都構想や議員定数削減など一つ一つ積み重ねて実現したい」
一方、公明党県本部の城下 広作 代表は、自民党と日本維新の会が連立を組んだことについて「議論の中心が『企業団体献金の廃止』から『議員定数削減』にすり替えられているように思う」と疑問を呈しました。
【公明党熊本県本部 城下 広作 代表】
「これは連立を離脱した公明党に極端に言うと一番ダメージがある形でやるというふうに誤解を招く形になる。こういう大事なことを短期間で、限られた政党同士で連立の柱としてやる行為には甚だ疑問があるし、怒りたくなる気持ちも理解してほしい」
高市新総理誕生を受けて木村知事は「新たな時代の幕開けとして大きな一歩となることを期待します」とコメントしています。
また熊本市の大西市長もコメントを発表。
「熊本市出身の木原 稔氏が官房長官という重責を担われることは熊本市民にとって大きな誇り」
そして国土交通大臣に就任する金子 恭之 氏については「地方の声がより一層、国政に反映され地域の持続的な発展がさらに進むことを心から期待しています」などとするコメントを発表しています。