伝統を受け継ぐ和太鼓の響き
力強く迫力ある和太鼓の音を響かせる内子高校郷土芸能部。
愛媛県内の高校で最多となる18回の全国大会出場回数を誇るこの部活動は、伝統芸能「和太鼓」に魅せられた高校生たちが、力強い演奏で心が通じ合う「魂の音色」だ。

部員が「仲間」と呼ぶ郷土芸能部のシンボル、大太鼓
迫力ある勇壮な太鼓の音を響かせる内子高校郷土芸能部は、校内行事をはじめ、町の内外のイベントで演奏を披露するなど幅広く活動している。
日野林実夢さん(2年):
「内子高校といったらこの大太鼓なんで、一つの仲間として」
部員が「仲間」と呼ぶ郷土芸能部のシンボル、大太鼓。
直径が1メートル75センチと高校生が使う太鼓としては大きく、手作りの世界に一つしかないこの「仲間」は、多くの部員を惹きつけてきた。

郷土芸能部の目標は全国大会出場
郷土芸能部には約50キロ離れた松山から通う生徒もいる。
一色琥太さん(1年):
「中2の時にテレビでここに太鼓があることを知って、もう進路はここに決めようと思って」
橋本雫さん(2年):
「郷土芸能部に入りたいと思って内子高校に入りました」
太鼓に魅せられて集まった部員たちの目標は全国大会出場。
内子郷土芸能部は、県内の高校の中で最多となる18回の全国出場回数を誇る。

太鼓の音を響かせるハードな基礎練習
より良い演奏のためにこだわっているのがハードな基礎練習。メトロノームのテンポに合わせ、一定のリズムで打ち込んでいく。
佐藤空さん(副部長・2年):
「体が壊れてもいいぐらいの思いで全力でやっています」
谷口大和さん(2年):
「最終的には楽しいが勝つんですけど、やっている時は辛いのが勝ちます」
髙田彩音部長(2年):
「今からえいや!のところのタイミングを合わせるけん。あがるところのクレッシェンド意識するのと、えいや!のタイミングを間違えないように」
和太鼓には楽譜がなく、こうして口でリズムを取り体に覚えこませる。

和太鼓奏者として活動する部のOBも
この日、地元でソロの和太鼓奏者としても活動しているOBの姿が。
内子高校郷土芸能部OB・枡上紘良藤さん(28):
「最後のクレッシェンドと一緒にテンポをあげるところ、惜しい。もうちょいうまいことしてほしいな」
練習している「五十崎大凧出世太鼓」は、地元・五十崎の大凧合戦にちなんだ曲で数あるレパートリーの中でも、特に思い入れがある。
髙田彩音部長(2年):
「先輩方から受け継いできたとっても大事な伝統ある曲なので、私たちで出せる最大の力で演奏できる曲にしていきたいと思っています」

伝統と文化を受け継ぎながら、心を一つに魂を音色に
11月に開かれる県高校総合文化祭に向け練習に励む郷土芸能部。
伝統と文化を受け継ぎながら、心を一つに魂を音色にぶつける。
髙田彩音 部長:
「時代が変わっていくと変化もあると思うので、先輩方から受け継いだものはしっかり吸収して、自分たちでも新しいことに挑戦していきたいなと思います」
部員全員:
「内子高校郷土芸能部、がんば~るぞ!青春にエール!」

