熊本市電の人気車両『5014号車』がことし2月、運行を終了し、引退しました。
半世紀近くにわたって親しまれてきたこの車両の引退イベントとして写真撮影会が行われました。
【参加者】
「募集開始直後にすぐ応募して、参加できた。隅々まで見られる機会はなかなかないので、今回は楽しもうと思う」
【参加者】
「いい写真が撮れるか不安だが、ワクワクしている」
18日、熊本市西区の上熊本車両工場に集まった鉄道ファン。そのお目当ては…。
ことし2月に惜しまれながら引退した熊本市電の『5014号車』です。
1957年・昭和32年に製造されたこの車両は、熊本市交通局が1978年・昭和53年に福岡市の西日本鉄道から譲り受け、以降、多くの市民を乗せて熊本の街を走ってきました。
去年、市交通局が行った『推し電総選挙』では、ファン投票1位に輝くなど多くの人たちに愛されてきましたが、部品の確保ができなくなったことから、ことし2月の
車検満了とともに、その役目を終えていました。
今回、市交通局は『5014号車』への感謝の気持ちを込めて、写真撮影会を実施。
受け付けを開始したその日のうちに定員40人の枠は埋まったということで、引退後も変わらない人気の高さがうかがえます。
この日は、『推し電総選挙』で2位だった『1063号車』と『1201号車』を
横に従えた姿を、参加者たちがカメラに収めていました。
【参加者】
「以前、狙って乗ったりしていたので再会できて、うれしい」
【参加者】
「大阪から(参加)。何度か休みを取って(写真を)撮りに来ていて、今年でおしまいになると聞いた時も慌てて撮りに来た。このまま保存してもらえるとうれしいが…」
市電101年の歴史のうち、47年にわたって人々を運び続けてきた『5014号車』。
参加者たちがシャッターを切る音は、『ありがとう』と感謝を伝えているようでした。
 
       
         
         
        