棚さんぽです。
広島城シリーズ第4弾、きょうは戦国時代、中国地方の覇者が降臨します。

【小西養鯉場・小西丈治 会長】
「鯉城というからには鯉がいっぱい泳いでないとダメだろう」

前回は別名・鯉城の広島城をニシキゴイで盛り上げようとしている小西養鯉場の会長を取材しました。

城のお堀に毎年、鯉を放流し、水辺を色鮮やかに彩っています。
さらにお店では、鯉への深~い愛を見せつけられました。
そして、再び舞台は広島城へと戻って、天守から二の丸へ向かっていると…

【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「なんか…恋乃葉くん、誰かいらっしゃいますよ」
「あれ?ちょっとタイムスリップしたかのような」
「そうですね。戦国時代系の人が」
「はい、こんにちは」
「世鬼家当主、世鬼正親」
「毛利家二男、吉川元春」
「そして、我こそが戦国の謀神、毛利元就」
「我ら安芸ひろしま武将隊」
「決まりました!」
「武将隊の皆さま」

安芸ひろしま武将隊は、広島城の魅力をPRするため、2013年に誕生。
中国地方の覇者、毛利元就を筆頭に、広島ゆかりの武将たちが、450年の時を超え現代によみがえり、城の中で観光客におもてなしをしています。

【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「おもてなしっていうのは具体的に何をされてるんですか?」
「演舞と呼ばれるパフォーマンスであったり、あとは記念撮影であったり」
「演舞もあるんですか?」
「そうじゃ」
「いつもこの格好でこちらにおられるんですか?」
「うむ。いつもじゃな」
「暑いでしょ」
「まあ、正直暑いな」
「正直暑いですよね」
「ちょっと気になるのが、普段どんなことをされてるのかなっていうのが…」
「普段から武将じゃ」
「すごい普段からもう…」
「普段バイトしてるとか」
「そんなん無いですよ」
「家でもこの格好?」
「自宅でも武将じゃ」
「僕らこう、いろいろ広島城を巡ってるんですよね。案内してくださるとか…」
「ああ、どちらを案内しようか?まあ、1周するのであらば、半日ぐらいかの?よいか?今から6時間コース」
「6時間コース?」
「大丈夫か?スケジュールは」
「6時間っていったら、日が暮れますよ」
「ははは」

さすがに、6時間コースは無理なので、ここ、二の丸を案内してもらいます。

【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「こちらの櫓が表御門、平櫓、多聞櫓、太鼓櫓じゃ。これらの櫓は原爆で焼失をしてしまった故、平成の世において木造復元されたんじゃ」
「へー」

二の丸内の建築物は1989年、平成元年に木造復元工事が始まり、5年後の1994年に完成。
原爆によって焼失した二の丸が江戸時代の姿を取り戻しました。

【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「じゃあ、僕はもう30年ぶりぐらい来た」
「ああー、そうか」
「これ出来てなかったです、まだ」
「なかったか、左様か」

「前来た時」
「そうか、そうか」
「すごいな、そんな経ったか」
「では参るかの?」
「あ、お願いします。中は入りますか?」
「うん、入ろう」

二の丸の櫓や門は、ほぼ国産の木材を使って、伝統的な工法で建築されました。
平櫓、多聞櫓、太鼓櫓、3つの櫓は、中を見学することができます。

【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「いかがじゃ、棚田殿?」
「いやこれ、こんなに立派になっているとは知らなかった。もっと早く来ればよかったですね」
「私もつい、普通に通り過ぎがちで中は初めてです」
「ここね。やっぱり太いですね、梁とかも」
「ふむ、そうじゃな。で、結構薄暗いじゃろう?」
「薄暗いですね」
「かつてはこれ位の明るさじゃった」
「あ、そっか」

「まあ天守もな、木造復元されれば、このような形になるじゃろうな」
「天守を木造で全部やるって言ったらすごいですね」
「相当な大きさですよね」
「そうじゃ」
「なんそうですか天守は?」
「五層じゃ」
「五層、ほー。恋乃葉ちゃん家ぐらいだね」
「えー!そんなでかくないですよ」
「楽しみですね。天守が復元されるとしたらね」
「ほうじゃな、おそらく15年から20年かかる」
「え?そんなにかかりますか?」
「うーん」
「え、元就公が命令を一気に出したら、すぐ作れるんじゃないですか?」
「さすがにな。金がかかるんじゃ」
「あー、金の問題」
「どのぐらいかかるんですかね」
「今のところ131億円じゃ」
「えー!」
「131億円か…」
「ちなみに数年前、名古屋城天守の木造復元の見積もりが505億円じゃ。
あの金のシャチホコだけで30億円じゃ」
「はー…」
「すごいお金かかりますね。じゃあ、恋乃葉ちゃんがさ、一発当ててさ…」
「それか棚田殿の退職金でな」
「退職金、退職金だめです。何とかしてよ、恋乃葉ちゃん」
「いやいやいや。ちょっと窓の部分だけなら…」
「窓のどの部分よ?窓のあそこの木の一本とか?」
「はい。木の一本とかなら貢献します」
「そのぐらいなら。僕も…」
「まあ退職金はたいたら、窓が10個ぐらいかな」
「なんで窓なん?」

続いては、元就公がどうしても見せたいものがあると、御門橋を渡ってお城の外へ。
そこにあったのは?

【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「これじゃ」
「おー」
「毛利輝元公?」
「そうなんじゃ!」
「カッコいい。お!では孫?」
「お孫さん?」
「よく知っておったな?ほうなんじゃ、ワシ元就の孫、輝元じゃ。この広島城を築き、広島の街を築き上げた広島開府の祖。我が孫輝元の銅像じゃ」
「あらー、またピカピカですね」
「うむ、ほうなんじゃ」

広島開府の祖、輝元公の銅像は今年4月、旧暦で没後400年となる日にあわせて、お披露目されました。建造には市民団体がクラウドファンディングなどで資金を募り、目標の1000万円を大きく超える、およそ2500万円が集まりました。

【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「この方がいなかったら、今の広島はもしかしたらなかったかも分からない」
「そうなんじゃ」
「そういうことですよね?」
「その通りじゃ、さすが棚田殿」
「いやいやいや」
「どうですか、お孫さんの銅像ができて?」
「いやー、どうじゃ?なんとなくワシに似ておるじゃろう?」
「わー、すごーい」
「おー、絵になるね」
「まさに銅像はいわば歴史の見える化じゃ。この街がいつできたのか、また誰によって築かれたのか。この銅像を見ることで、一人でも多くの市民の方にそれを知って頂きたい」
「なるほど」

それでは、安芸ひろしま武将隊の皆さんに広島城への熱い思いを取材しましょう!

【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「ご準備はできましたか?」
「うむ」
「ではまず、世鬼殿から」
「私はこちら。広島城でございます。全て広島城に詰まっているゆえ、ぜひともお越しください」
「続いて、いきましょうか」
「続いてお願いします」
「広島城三の丸にたくさんの方に訪れてほしいと。ショップだったり、食べ物だったり、カフェもあったりしますので、たくさんの方に訪れて欲しいと思っております」
「そしてワシはこれじゃ。1000年後の未来に残る木造復元。国際平和文化都市、広島の原点、シンボル。木造復元されれば、優に1000年以上持つからな」
「あー、そうか」
「まあ、実は広島城天守は、戦前は国宝じゃった。あの天守が木造で復元されるとなれば、国際平和文化都市、広島市が世界に発するメッセージとしては、随分と意義深いものがあるとワシは思っておる」
「なるほど、楽しみにしています。ありがとうございました」

次回は・・・

≪和弓・発射音≫
【安芸ひろしま武将隊・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「元就さん?元就さん?」
「あれー?」
「どうした、棚田殿」

次回は元就公おすすめ!広島城内で和弓対決です!

テレビ新広島
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