殺人などの罪に問われたハンセン病元患者の男性が、『特別法廷』で裁かれ死刑となったいわゆる『菊池事件』についてです。
弁護団などは再審開始を求め、17日新たに約1000筆の署名を熊本地裁に提出しました。
『菊池事件』は今から約70年前、殺人などの罪に問われたハンセン病元患者の男性が隔離先の特別法廷で裁かれ死刑となったものです。
この事件をめぐっては、2020年に「特別法廷での審理は憲法違反」とする熊本地裁判決が確定。
その翌年、男性の遺族が熊本地裁に裁判のやり直し、いわゆる『再審』を請求し、裁判官、検察官、弁護団による3者協議が進められてきました。
17日は、弁護団などが再審開始を求めるため、全国から届いた1072筆の署名を熊本地裁に提出。
これまでの署名と合わせると6万筆を超えたということです。
【菊池事件再審弁護団 国宗直子弁護士】
「死刑が執行されて再審が認められたのは今までで一度もないわけで、死刑が執行されているのはすごく大きな壁だと思う。『再審を認める』となってほしいが、1月にどんな決定が出るか、ちょっと怖いと思いながらその日を待つしかない」
菊池事件をめぐっては、再審開始するかどうかを熊本地裁が来年1月末までに判断することになっています。