丘珠空港の機能強化に関する専門家らの会議が10月15日に開かれ、これまで市が提示していた滑走路延長案と国が新たに提示した延長案のうち、国の案の方が優位であるとの見解が示されました。
札幌市はこれまで、国に対し、現在1500mの滑走路を北西方向に約200m、南東方向に約100m伸ばす案を提示していました。これに対し国側は、北西方向、南東方向両端に150mずつ伸ばす新たな案を提示し、両案について近隣住民と協議することが決まりました。
国によりますと、市の「200m・100m案」は、近くの丘珠川や近隣の主要道路に影響が及ぶおそれがあり、工期が5~6年で費用は約180億円と見込まれています。
一方、国側の「150m・150m」案は、河川や主要道路が障壁にならず、工期は3~4年と市の案よりも短く、費用も約160億円に抑えられる想定です。
この会議の委員長で、北海道大学公共政策大学院の石井吉春客員教授や委員の茨城大学工学部の平田輝満教授は「国側の新しい案がトータル面では優れている」との見解を示しました。
国は滑走路延長案2案を提示し、地域住民の意見を取り入れながら、2030年を目安に滑走路延長を実現したいとしています。