台湾の国防部は「国防報告書」を発表し、中国が軍事演習の常態化で台湾を封鎖する能力を示しているなどと指摘しました。
台湾の国防部は9日、中国の軍事的脅威などについてまとめた「国防報告書」を発表しました。
約200ページの報告書では、中国が軍事演習を常態化することで台湾本島や離島を封鎖する能力を示し、作戦能力を整えていると指摘しました。
また、中国が武力行使にはあたらない「グレーゾーン戦術」に加えて、偽情報や宣伝戦、サイバー攻撃を展開し市民を動揺させ、台湾内部に対立構造をつくり台湾侵攻に有利な状況を作りだそうとしているなどと分析しています。
さらに報告書では軍艦の自主建造のほかAI=人工知能技術を使い武器装備の自主開発能力を高めるとしています。
中国の軍事的圧力が強まるなか、頼清徳政権は軍事費を2030年までにGDP=域内総生産の5%に引き上げることを表明するなど防衛力強化の方針を示しています。