発達を続ける、非常に強い勢力の「台風22号」。
気象庁は9日朝5時半ごろ、伊豆諸島南部で「線状降水帯」が発生したと発表。大雨・洪水警報、土砂災害警戒情報を出し、警戒を呼びかけています。
東京・八丈町には大雨特別警報が出されました。

10月9日午前5時40分頃に八丈島で撮影された映像。
激しい音を立てて、窓にうちつける雨。強風により、木が大きくしなっているのがわかります。

気象庁:
伊豆諸島においてはあす9日最大風速が50m/s、最大瞬間風速70m/sの予想となっています。
また、波の高さは12mを予想しています。

気象庁が警戒を呼び掛けた最大瞬間風速70m/sの風とは、一体、どれほどのものなのでしょうか?そして 南の海上で、きのう午後に発生した「台風23号」の進路は?
天達武史気象予報士が詳しく解説します。
風速70m/sの怖さ
遙洋子氏:
風速70m/sって体感どうなんですか?
天達武史気象予報士:
普通に考えて、まず地上では吹かないような風ですね。もし吹いたとすると、遙さんがいなくなります…。

2015年、台風15号の直撃を受けた沖縄の石垣島で観測史上1位となる瞬間風速70m/sの猛烈な風を観測。暴風が吹き荒れた島内では、車が横転し、信号機が折れるなど、甚大な被害が出ました。
峯村健司氏:
70m/sでも家の中にいれば安全なんですか?
天達武史気象予報士:
逆に、家の中以外行きようがないです。沖縄ですと1階建てだったり、元々建物が頑丈に作られているのですが、伊豆諸島とかだと沖縄ほどではないので今回心配なんですよね。
谷原章介キャスター:
風や雨が強くないうちに避難所に行っておいた方がいいということですね。
天達武史気象予報士:
「避難してください」といっても外に出た方が危ないので。とにかく、頑丈な建物にしばらく身を置いていただきたいですね。

9日のお昼過ぎぐらいになると伊豆諸島は雨がやみますが、まだ油断できません。取り囲むように風が渦巻いていますので、周辺から吹き返す北風の暴風が吹き荒れます。
伊豆諸島は平均15~20m/sくらいなので、瞬間的には30~40m/s、立っていられないくらいの風が吹きます。また、東京湾周辺も瞬間的には20m/s近吹きますので外房線や京王線影響が出てくる可能性があります。
台風22号が通過した後も今夜までは風に関する警戒は怠らず、雨がやんでも2階に上って作業をするとか外の作業はやめていただきたいですね。結構危険だと思います。
台風23号の進路は?
天達武史気象予報士:
台風22号、あす10日は影響なくなってくるのですが、台風23号が発生しています。

22号ほどは発達する予想にはなっていませんが、台風22号のあとを追うような形で来週の13日から14日に中心を通ると南に通過するんですけど、沖縄周辺の海に台風が今年ほとんど通っていないんです。
今回も内側を通っていますから、沖縄周辺の海が30℃くらい、ものすごく暖められています。台風23号は予想より発達する可能性が出ています。沖縄の皆さんは11日(土)気をつけていただきたいと思います。
11日(土)~13日(月・祝)の3連休 台風の影響は?
時間と場所がずれる可能性があるので参考程度に見ていただきたいのですが…今後の雨・風の予想です。

11日(土)のお昼頃、台風23号が沖縄に接近している可能性があります。この雨雲が風に乗って東に移動していく予想になっています。

12日(日)には、九州に近づく可能性が出てきています。こうなると、南部を中心に荒れた天気になりそうです。

この雨雲が列島の南を通過していく予想となっていますが、ずれる可能性もあるので、もう少し様子を見ていく必要があります。南にずれた場合はほとんど影響はないんですけど、今回のように、雨がそれほど降らなくても連休の12日、13日には風の影響が少し出てきそうなので、連休の計画を立てている方、今から中止にする必要はないと思うのですが、もう少し様子を見ながら3日前くらいにもう一度予報を見て検討していただきたいなと思います。

台風の影響が出てきそうなのが、沖縄では土曜日と日曜日が中心になりそうです。その他の地方でも台風の動き次第で、日曜日は台風が南へそれれば晴れます。しかし、予想より北を通ると雨になります。日曜日の予報に関しては慎重に見ていただきたいと思います。
(「サン!シャイン」10月9日放送より)