佐世保市のアメリカ海軍前畑弾薬庫の移設について、九州防衛局と市が、移設先となる針尾島周辺の住民を対象とした説明会を開きました。

10月6日、佐世保市江上地区で開かれた説明会には地元の住民約25人が参加しました。

在日米軍の運用などを協議する「日米合同委員会」で、2011年にアメリカ海軍が使用している前畑弾薬庫を針尾島弾薬集積所へ移設し、跡地を日本に返還することで合意しました。
 
2025年8月には移設先の施設の配置案も日米間で合意に至りました。
 
説明会では、針尾島弾薬集積所に隣接する安久ノ浦湾を埋め立てて地上覆土式の火薬庫を整備し、弾薬を輸送するための埠頭を設置する計画などが報告されました。
 
工事には約20年かかる見込みです。

住民からは「賛成ではないが、受け入れる」と複雑な心境が聞かれました。

江上地区自治協議会(汐美台自治会・会長)栗山一彦 会長
「本来は地元としては反対でございました」「弾薬が皆さんご存じのとおり地元に、足元にあるわけですよ」「工事が終わってからも不安でいる。(不安で)いっぱいだということで、江上としては複雑な心境でございます」

住民からは弾薬の数量や種類についての質問もありましたが、九州防衛局は「機密事項のため言えない」と回答したということです。

宮島大典 市長
「移設先の地域の皆さま方の安全、住民の皆さま方の安心、こうしたものをしっかりと確保していくこと。これが最大の責務だというふうに考えております」
 
宮島市長は防衛省に可能な限り情報開示を働きかけるとしています。

テレビ長崎
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