空き家問題や分散型観光に貢献できる古民家の活用に迫りました。

茨城・古河市の伝統的家屋。
築年数は明治元(1868)年の登記情報が残っているため、最低でも157年。

全国古民家再生協会 茨城第一支部・山中美登樹支部長:
最初に見たときは門と母屋も見えたので、「よくぞここまで残しておいてくれた」と率直に思いました。

そんな古民家に泊まれるんです。

全国古民家再生協会 茨城第一支部・山中美登樹支部長:
外観も当時のまま全く変わってないですね。しっくいはひび割れたりしたので、新しく塗ったりしました。こういうふうに欄干というか手すりがある二階造りは農家には珍しいですね。元々武家だったので。

10年前、家主が「母屋と広大な森を地域のために活用してほしい」と古民家再生協会の山中さんに依頼。

今回、協会とAirbnbが進める空き家問題などを解決する取り組み「Akiya Design Project」の一環で、スタイリッシュな宿泊施設にリニューアルしたのです。

全国古民家再生協会 茨城第一支部・山中美登樹支部長:
ここが一番のお気に入りスポットですね。この三間続きというのは、なかなか農家住宅では珍しくて、その当時の贅(ぜい)の証しというか、そういう造りだと思います。

スタイリングを監修したのは、モデルなどとして活躍する水原希子さん。

古民家の魅力を生かしつつ、さまざまな価値観を持つ人がカジュアルにくつろげるように考えたといいます。

全国古民家再生協会 茨城第一支部・山中美登樹支部長:
(Q.モダンでもあり古風でもあり)そうですよね。こういう発想はなかなか素晴らしいですよね本当に。

縁側からの眺めを楽しむための椅子や読書や音楽を楽しむための部屋には、水原さんが選んだ本やレコードも。

全国の空き家の数は約900万戸で、住宅総数の13.8%に当たります。

そんな中で、古河市と京都の亀岡市の家屋で行われている「Akiya Design Project」。

空き家問題の解決とともに目指しているのが、分散型観光への貢献です。

Airbnb 広報・島袋佳子さん:
こういった来たことのない土地にいらしていただいて、土地の食べ物ですとか土地の文化、そういったものを楽しんでいただいて、新たな発見をしていただける機会になっていくと思います。

さまざまな社会問題解決の玄関口になるかもしれない古民家再生民泊。

7日からAirbnbのサイトで予約を受け付けています。