大阪府の吉村知事は、7日の取材で、大阪・関西万博の収支が「230億円から280億円の黒字」となる見込みであることについて「多くのみなさんに支持・参加いただいた大きな結果」と評価しました。
そしてそれによって生じる剰余金については、「まず『大屋根リング』というレガシーに充てるべき」と維持費に一部を使う考えを示しました。
■吉村知事の発言内容は…「いろいろな人に支えられて黒字の見込み立ちました」
【大阪府 吉村知事】「万博の運営の収支に関してですが、230億円から280億円の黒字となる見込みになりました。
この間、赤字・黒字の議論がありましたが、概算としまして200億円以上の黒字が出たということは、多くのみなさんに万博を支持していただいて。
そして『万博に行ってみようじゃないか』ということで、ご参加いただいたその大きな結果だというふうに思っています。
またこの万博について、いろいろな人に支えられて運営をしてくる中で、いろいろな人に支えられて万博の黒字の見込みが立ちました。
もし赤字であれば、万博は失敗だったということになるでしょうし、またほとんどの人が万博にあんまり来ないと、閑古鳥が鳴くような万博だったら失敗だったということになったと思いますけれども、このままいけば、一般の来場者の方で2500万人、総参加者で2800万人、そして黒字は230億円から280億円ということとなりました」
■「「万博の成果は経済的な意味だけではない」
【大阪府 吉村知事】「万博の成果というのは、この経済的な意味だけではないと思っています。
この万博を通じて多くの人が触れ合い、また特に子供たちが未来社会に触れて、いろんな国に触れて、次の新しい社会、未来社会、『こんな明るい社会があるんだな』と。
『自分も未来めがけて頑張っていこう』と思ってもらえるような、子供たちが1人でも2人でも増えること。そう感じとってくれること。
これが僕は万博の大きな意義だと思っています。
ただその前提として、この赤字、経済効果含めて大きな黒字になったということは、一定の結果だと成果だというふうに思っています」
■大人気のミャクミャク 総売り上げは「1000億円を超えるのかな」と吉村知事
【大阪府 吉村知事】「(黒字)230億円の内訳ですけれども、まずチケットの部分が予定よりも約200億円(多く)、そしてその他の収入、これはグッズ・ノベルティ等もありますけど、その分が約30億円で合計230億円、これはもうほぼ確定です。
それから残りの50億円の部分については、様々な対策をすることによって、最大50億円支出も削減できそうだということで、合計230億円から280億円の黒字という内訳となりました。
ミャクミャクがすごい大人気で、(グッズなどの総売り上げが)8月末で800億円となりました。
ですので、8月末ですから9月分もありますし、10月もあると。そして3月末まで、さまざまなグッズを販売するということですから、1000億円を超えるのかなと思っています。
非常に多くの方にミャクミャクが人気だったと。そして万博あってのミャクミャクでもありますから、そういった意味で万博とミャクミャクが非常に多くの皆さんに多くの皆さんに支持されたということは、本当にやる側・運営側としては嬉しいなという思いです」
■黒字による剰余金「まず『大屋根リング』というレガシーに充てるべき」
【大阪府 吉村知事】「剰余金については、まず国、それから大阪府市、経済界で基本的に、透明なやり方でどうやって使っていくかというのを決めるべきだという意見が出ました。僕もその通りだと思っています。
ですので、大阪府・市、経済界、国、あるいはその専門家も交えて、この剰余金230億円から280億円の剰余金の使い方を決めて公正に透明性をもって決めていくことが大切だと思います。
大阪市もそうですけど、私自身も大阪府も、やはり『大屋根リング』というのはこの万博のレガシーそのものですから、維持管理費に10年間で55億円必要であれば、まず、『大屋根リング』というレガシーに剰余金を充てるべきだという考え方です。
これについては今後も主張していきます。その余の使い方についてはそういった委員会を立ち上げて、しっかりと公正性を持って決めていくべきだとは思います」