福島県内でクマの目撃が急増している。会津地方では人的被害が相次いで発生、そして福島市の市街地を流れる川の河川敷でもクマが目撃されている。

■会津地方でクマに襲われケガ
南会津町古町の町道。10月6日午後6時40分頃、60代の男性がクマに襲われ、腕と腰などをかまれた。男性は自力で自宅に戻り、その後消防に通報。命に別状はなかった。
南会津町では6日、別の場所でもクマの目撃が…。現場を取材すると、畑には足跡が残されていた。住民は「いや~びっくりしたわな。この辺さ出たことないからね。ここらへんさ降りてくれば、トマトとかなんかいっぱいあるでしょ。ここ歩いたということは、家の玄関の前通ってきた(笑)わかんねかった。1回くればまた2,3日過ぎてからまた来る可能性はあるな」と警戒する。

■朝の登校も警戒
普段は道路の右側を歩いて登校するということだが、今朝は左側を歩いている。右手の山からクマがきたとみられているため、山から離れて登校するよう指導したということだ。目撃現場近くの小学校では、クマ鈴つけた児童が警察や保護者の見守る中、登校した。

■会津でクマの人的被害相次ぐ
クマの被害は7日朝も…会津若松市河東町の山林では、7日午前8時半頃、イノシシ用に設置したワナを確認しようとした70代の男性が、茂みから現れたクマに顔をひっかかれ重傷を負った。命に別状ないということだ。

■県内の目撃件数は過去最多
2025年に入ってからのクマの人的被害は、9件11人に上っている。相次ぐクマの目撃。今年の目撃件数は916件と過去最多。6月から急増し、9月までほぼ変わらない件数となっていて、2024年の同じ時期を大きく上回っている。

■福島市の市街地でもクマ目撃相次ぐ
市街地にも出没を続けるクマ。福島市本内を流れる松川の河川敷では、7日の未明から朝にかけて2回クマが目撃された。
近くの中学校では7日の部活動を中止し、一斉下校の措置が取られた。福島市立第三中学校の齋藤祐一教頭は「まさかの一言でしたね。西の方の学校ではクマが出ていたんですけど、まさかこちらまで来るとは思わなかったので大変驚きました。明日もできるだけ送迎が可能であれば送ってもらえるように、あとはできるだけまとまって登校するように指導したところでございます」と話した。
これまでのところ新たな目撃情報はなく、市と警察が周辺を警戒している。

■山に木の実少なく出没は長期化?
クマの生態に詳しい福島大学の望月准教授は「山にクマのエサとなる木の実が少なく、人里に来ている」と指摘している。また「山にエサが無いため出没は長期化すると思う。12月上旬までは注意が必要」としている。

6日福島市のあづま総合運動公園に出没したクマ2頭は7日捕獲され、8日再開園を予定している。(※異常等が確認されない場合、8日午前9時より再開園予定)

福島テレビ
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