新富町の茶園で、秋の新芽を眺めながらお茶を楽しむイベントが開かれました。

若者のお茶離れが課題となっていた業界ですが、世界的な抹茶ブームを追い風に、いま新たなビジネスチャンスが到来しています。

(藤崎祐貴アナウンサー)
「茶畑を一望できる特別な空間でお茶を飲むことができるこのイベント、私もいただいてみたいと思います。ものすごく香りが豊かで甘みがありますね。社長、おいTEAです」

新富町の新緑園で10月7日から10日まで開かれている「茶室おくつろぎ企画」。
7日は、県の内外から6人が参加し、茶畑に特設された茶室で黒木信吾社長が淹れた県産の3種類の緑茶を飲み比べながら、心穏やかなひとときを過ごしていました。

(参加者)
「風を感じられるのが良いんじゃないでしょうか。本当に美味しいお茶でした。おいしく淹れるお茶、環境でまた味も変わるということを、また帰ってみんなに伝えたいと思います」

(新緑園 黒木信吾社長)
「お茶は色々な飲み方、楽しみ方がありますので、生活の中にお茶を飲んでいただく時間が増えるような企画をしていきたいと思います」

若者のお茶離れを受け、茶の魅力を少しでも広めようと6年前にこのイベントを始めた黒木社長。
しかし、この半年で、お茶を取り巻く環境が大きく変わったと感じています。

(新緑園 黒木信吾社長)
「この半年ぐらい国内外から色々な抹茶の問い合わせが来ていて、その対応に取り組んでいるところです。半年で3、40件は来ています。こんなことはお茶をやっていてなかったです。はじめてです」

海外を中心に巻き起こっている抹茶ブーム。
農林水産省によりますと、抹茶の原料となる「てん茶」の生産量はここ10年でおよそ2.7倍、輸出量もおよそ2.5倍に急増しているということです。

新緑園では抹茶需要の高まりを受け、宮崎や鹿児島で生産されたてん茶を仕入れ、自社で抹茶にして販売する事業を9月から始めました。

(新緑園 黒木信吾社長)
「生産者の方が作った宮崎の抹茶が、宮崎の販売社を経由せずに県外の商社から展開されているので、できるだけ宮崎のお茶屋さんが取り扱って宮崎茶のブランドとして宮崎の抹茶を少しでも展開していきたいと思っています」

新緑園では、宮崎産抹茶の販売を目指していて、11月には新たな機械を導入するなど事業を拡大していく計画です。

テレビ宮崎
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